続 氷点

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  • サイズ B6判/ページ数 416p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784072300718
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0395

出版社内容情報

ベストセラー「氷点」発売の数年後、朝日新聞に連載された。人間の本質に迫るテーマをもって、作家三浦綾子の地位を不動のものとした作品

内容説明

人間にとって「許し」とは何か?今日もっとも切実なテーマを鋭く問う会心の代表作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

dorebook

21
再読。中学時代は海外のSF一辺倒だったが、「氷点」と遠藤周作の「沈黙」を知ってから日本文学を読みだすきっかけとなった。たまたま両作共クリスチャン信仰の本ではあるが、今現在も私個人としては無宗教派ではある。氷点の上巻は「原罪」、そして今回の下巻は「贖罪」。己を許す事、他人を許す事とは・・・。『一生を終えてのちに残るのは、我々が集めたものではなくて、我々が与えたものである。』『感情だけが自分とは思われない、知性・意志も総合された人格が自分である。』この二つの言葉が陽子の今後を支えるのだろう。幸いあれと願う。2015/06/29

るか

10
★★☆☆☆人の浅はかさ、醜さ汚さが全面に出されている。読んでいてイライラしてまうのも、自分自身にも通ずるものがあるからだろう。唯一高木医師には好感が持てた。「一生を終えてのちに残るのは、われわれが集めたものではなくて、われわれが与えたものである」2015/05/10

ひなたさんぽ

5
続編のほうが陽子、啓造、高木、辰子さん等登場人物それぞれの心理・苦悩がよく理解出来、好きだと思う。人間は理性や単純な善悪だけでは生きていけず、割り切れないものなんだと読みながら自然に納得した。 許し、について。そして「一生を終えてのち残るのは、我々が集めたものではなくて、我々が与えたものである」など…訴えるものが深く、力強い。もともと作者は続編を書くつもりが無かったとあります。なのに簡単に「氷点のその後」にしないところが作者の本当の力だと思う。三浦綾子さんを深く尊敬する。2011/11/19

原です。

4
★★★★★氷点に続く、続氷点も最高傑作です。陽子の奇跡的な回復から始まり、各人が自分の犯した罪の許しを乞う。陽子の容態が回復してから、日常の生活に戻っても、取り返しのつかない事件の後遺症は残り、性格も変わったような主人公。また、ただ暗い雰囲気だけではなく、過去の事実が段々と明らかになる様は、興味深かった。陽子と、実母は会うのか、会わないのか。実弟とは和解するのか、できないのか。最初から最後まで、十分楽しめる作品です。2019/11/03

めぐみこ

4
正しいって何なんだろうな。正しくあろうとすることが必ずしも幸せとは限らないのだ、と読んでてひしひしと感じた。夏枝の冷淡さも、自分は正しいのだと思いこんでいるからこそなのだし。陽子は今のまま北原と結婚しても上手くいかないんじゃないかとも思う。互いに遠慮しすぎて潰れてしまいそう。P182「一生を終えてのちに残るのは、われわれが集めたものではなくて、われわれが与えたものである」深いなぁ。2014/06/27

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