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氷点

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  • サイズ B6判/ページ数 417p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784072292860
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0395

出版社内容情報

キリスト教の説く「原罪」をテーマとした重厚な作品。著者のデビュー作。朝日新聞1000万円懸賞小説入選(64年)

三浦綾子氏の没後1年追悼企画。氏の代表的な作品を、夫であり、創作活動における最大の協力者であった三浦光世氏がみずからセレクトした、「三浦綾子小説選集」の第1巻。キリスト教の説く「原罪」をテーマとした重厚な作品。著者のデビュー作。朝日新聞1000万円懸賞小説入選(64年)

内容説明

人間の生と死を見つめ、三十五年にわたり人々に愛のメッセージを送りつづけた作家三浦綾子珠玉の小説選集―第1巻は、三浦文学の原点といえる『氷点』。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

dorebook

22
再読。「原罪」をテーマとした三浦氏初作品。身勝手な善であり悪である大人たち各々の恐ろしさに慄きながらの読了。自分の中の「原罪」と「氷点」に気づいた陽子の吐露が心に突き刺さる。半世紀前の作品ではあるが、全く違和感なく、改めて三浦氏の力量に感嘆しつつ、続編に進む。2015/06/26

るか

14
★★★☆☆自分の娘を殺した男の娘を育てる。どれだけ大変な事だろうか。その子、陽子には何の罪もないのに、大きな孤独と淋しさに負けず強く明るい姿はいじらしい。私は子どもを産んだことがないためか、夏枝の身勝手で子供じみた行動や心情には腹立たしさを感じた。目が覚めた後の陽子の世界が、幸せで温かいものでありますように。「汝の敵を愛せよ」2015/04/13

原です。

8
★★★★★史上最高傑作の作品を読了。キリスト教でいう原罪をテーマにしているようです。それ以上に、色々な要素がギューっと詰まった興味深い作品です。殺人、信頼、裏切り、誤解、恋愛、死等々。真面目な医者の夫、美人でプライドの高いお嬢様風な妻、正義感の強い兄、聡明で優しく美しい妹、夫の善き信頼できる友人、活発で理解者である妻の友人、妹を愛す兄の友人。個性的な登場人物たちが各自ちょっとした罪の意識を持ちながら、その罪が誤解を招き、取り返しのつかない事態に展開。続氷点も読みたいですが、氷点ももう一度読めます。2019/06/21

さだはる

6
個々人の言い分を読んでいると「この状況だったらそう考えるかもしれないな。」と思わなくもないが、「なんだこの人たち(怒)」っていう感じも否めない。「自分好きすぎるだろう。」という感じ。小説はルリ子の死を起点に描かれているが、おそらくはそれ以前の啓造と夏枝の夫婦のあり方が最も根深い問題ではないかと思う。時代的に難しいのかもしれないが、この夫婦にもっとも足りないものは、感謝とねぎらいを日常的に言葉で相手に伝えるという単純なコミュニケーション能力だと思った。2011/10/01

wisewise

5
ここまで強く明るい陽子が、死を選ぶことに深く悲しみを感じる。ストーリーとしては、かなりどろどろしていて昼ドラのような感じ。北原の直感はすばらしい。続編があるなら読みたいと思う。心の中は、わからない。人間の負の感情に恐怖を感じる。2012/05/16

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