ブルーバックス<br> 「腸と脳」の科学―脳と体を整える、腸の知られざるはたらき

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ブルーバックス
「腸と脳」の科学―脳と体を整える、腸の知られざるはたらき

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  • サイズ 新書判/ページ数 272p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784065372760
  • NDC分類 491.346
  • Cコード C0247

出版社内容情報

記憶力の低下、不眠、うつ、発達障害、肥満、高血圧、糖尿病、感染症の重症化……
すべての不調は腸から始まる!


腸と脳が情報のやり取りをしていて、
お互いの機能を調整している「脳腸相関」と呼ばれるメカニズムが、いま注目を集めています。
〈乳酸菌飲料を飲んで睡眠の質が上がる〉
〈ヨーグルトを食べて認知機能改善〉
……という謳い文句の商品もよく見かけるようになりました。
腸内環境の乱れは、腸疾患だけでなく、
不眠、うつ、発達障害、認知症、糖尿病、肥満、高血圧、免疫疾患や感染症の重症化……と、
全身のあらゆる不調に関わることがわかってきているのです。
腸が、どのように脳や全身に作用するのか。
最新研究で分子および細胞レベルで見えてきた驚きのしくみを解説します。


■おもな内容
・記憶力に関わる脳部位と腸内細菌の関係
・腸内環境が変化したら肥満になった
・「ある種の乳酸菌」が自閉症の症状を改善させる可能性
・「長生きできるかどうか」に関わる腸内代謝物
・ビフィズス菌で脳の萎縮が抑えられ、認知機能アップ?
・腸内環境が変わると不安行動が増える
・「腸の状態」が感染症の重症化を左右するわけ
・睡眠障害が肥満や大腸がんを引き起こすからくり
・うつ病患者の腸で減少している2つの細菌種
・腸内環境を悪化させる「意外な食べ物」 ……ほか
【なぜ腸が全身の不調を左右するのか?「脳腸相関」の最新研究で見えてきた!】

内容説明

腸と脳が情報のやり取りをして、お互いの機能を調節しているしくみ「脳腸相関」の研究がいま注目を集めています。腸内環境の乱れは、腸疾患だけでなく、不眠、うつ、発達障害、認知症、糖尿病、肥満、高血圧、免疫疾患や感染症の重症化…と、全身のあらゆる不調に関わることがわかってきているのです。腸がどのように脳や全身に作用するのか。分子および細胞レベルで見えてきた驚きのしくみを解説します。

目次

第1部 脳腸相関とは何か(「腸と脳」のつながり;腸と脳をつなぐマイクロバイオータの登場)
第2部 ここまでわかった!「脳を支配する腸」の最新研究(腸と睡眠の関係;腸と記憶力の関係;腸と神経疾患の関係;腸と発達障害・精神疾患の関係;腸と食欲・肥満の関係)
第3部 腸のブラックボックスを解き明かす(腸の中では何が起きているのか?;腸からさまざまな臓器へ;脳や体をうまく使うには腸を整えよ)

著者等紹介

坪井貴司[ツボイタカシ]
2001年、浜松医科大学大学院医学系研究科博士課程修了。博士(医学)。英国ブリストル大学医学部研究員、米国JDRF研究員、理化学研究所基礎科学特別研究員を経て、東京大学大学院総合文化研究科教授。日本生理学会奨励賞、日本神経科学学会奨励賞、文部科学大臣表彰若手科学者賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

アキ

90
腸は体内で最大のホルモンを分泌する内分泌腺である。腸から脳への情報伝達には腸内マイクロバイオームの産生物が血液から脳に作用する経路以外に、求心性迷走神経、消化管ホルモン、そして神経伝達物質を介する経路もある。パーキンソン病など様々な神経疾患の発症に腸内マイクロバイオームの関与は知られていたが、認知症やうつ病、自閉症スペクトラムなどの精神疾患、睡眠や食欲、肥満に至るまで幅広く影響を及ぼしている。腸肺相関、腸肝相関、腸腎相関、腸筋相関などもある。バランスの良い食事に、食物繊維の摂取と運動、睡眠が大事ですね。2024/12/14

うえぽん

49
脳と腸の情報のやりとり等に係る最新研究を一般向けに解説した本。国籍や個人により異なる腸内マイクロバイオータは、食事、ストレス、睡眠障害、薬等により組成に影響を受け、脳腸相関等を通じて、認知機能、ALS等の神経疾患、発達障害、うつ病、肥満等を悪化させうるとする。多くの最新研究はマウスを使ったものだが、今後の研究次第で治療法の進化が期待される。腸は肝臓、腎臓、循環器系、筋肉とも相互作用があるとし、過度に専門分化せず全身の健康に眼を向けるべきと思う。健康食品や薬に依存しないバランスの良い食生活の重要性を再認識。2024/11/27

N島

17
腸内細菌が脳に及ぼす影響を、何かのネット記事で読んだことがきっかけで手に取った一冊。巷に溢れる『腸活』話の根拠となる研究の中味を、端的に分かりやすく紹介しいます。腸と脳(や他の臓器)を直結するホットライン。そのホットラインによって伝達される各種伝達物質を作る腸内細菌。さらに腸内細菌と食事との複雑な因果関係など、かなり興味深い情報がこの本に圧縮されています。真面目に『腸活』するならば押さえておきたい一冊です。2025/03/09

佐倉

11
何を食べるべきかというような直接的な実践に関する話も興味深いが、より基礎的で科学的な部分…ファーミキューテス門やバクテロイデス門といった日本人の腸内細菌の四種類の分類とその比率、腸管神経系は脳と同じくニューロンとグリア細胞で構成されていて独立を保っている、ホルモンを分泌する腸内分泌細胞は味を峻別していおりその情報は脳と繋がる迷走神経とシナプス結合して伝えられる…といった話をして、その機能がいかに疾患や健康と結びつくかという点にページが割かれていて難しい分面白くもあった。2024/11/06

coldsurgeon

8
「脳腸相関」については知識があったが、腸内細菌叢いや腸内マイクロバイオータの働きはすごいと思った。腸管と神経系、肺、肝臓、など多くの臓器が、腸内環境と関わっている。マイクロバイオータの混乱により、認知症、自閉症スペクトラム障害の症状発現も起きるとは。研究はまだ進行中であるから、これからも新しい知見が、増えることだろう。楽しみな研究分野だ。2024/12/11

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