出版社内容情報
「死んだ方がましのくせになぜ生きているのか不思議な底辺が、将来そうなるであろう若いだけの同じ底辺によって苦しめられている」と同じ団地の住民を見下す久野。自身の惨めさを糊塗するために、現状から抜け出せない人々を定点観測するだけに飽き足らず、土井という老人を弄ぶ手段を考え、実行することに生きがいを見出していた。ところがある日土井から相談を持ちかけられて……。表題作を含め、自らの毒に冒されたい人に向け描かれた短編集。
内容説明
無情、ひたすら無情―。「死んだ方がましのくせになぜ生きているのか不思議な底辺が、将来そうなるであろう若いだけの同じ底辺によって苦しめられている」と同じ団地の住民を見下す久野。自身の惨めさを糊塗するために、現状から抜け出せない人々を定点観測するだけに飽き足らず、土井という老人を弄ぶ手段を考え、実行することに生きがいを見出していた。ところがある日土井から相談を持ちかけられて…。表題作を含め、自らの毒に冒されたい人に向け描かれた短編集。
著者等紹介
献鹿狸太朗[ケンシカマミタロウ]
1999年生まれ。16歳の時、「月刊少年マガジンR」にて三ヶ嶋犬太朗名義の『夜のヒーロー』で漫画家デビュー。高校卒業後すぐに「ヤングマガジンサード」で『踊るリスポーン』連載開始。第59回文藝賞で「青辛く笑えよ」が最終候補となる。小説デビューとなる『赤泥棒』は発売即重版となった。現在慶應義塾大学大学院在学中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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