出版社内容情報
畑村 洋太郎[ハタムラ ヨウタロウ]
著・文・その他
内容説明
失敗をしゃぶり尽くせる人だけが、正解にたどり着ける。失敗学・創造学の第一人者による、いまからの知的生産のヒント。
目次
第1章 正解がない時代の人材とは
第2章 すべては仮説から始まる
第3章 失敗を捉えなおす
第4章 仮説の基礎をつくる
第5章 仮説をつくる三つのポイント
第6章 仮説を実行する
著者等紹介
畑村洋太郎[ハタムラヨウタロウ]
1941年生まれ。東京大学工学部機械工学科卒業、同大学院修士課程修了。東京大学名誉教授。工学博士。畑村創造工学研究所主宰。NPO法人失敗学会理事長。専門は創造的設計論、知能化加工学、ナノ・マイクロ加工学。国土交通省リコールの原因調査・分析検討委員会委員長、消費者庁・消費者安全調査委員会委員長、東京電力福島原子力発電所における事故調査・検証委員会委員長、科学技術振興機構・プログラムマネージャーの養成・活躍推進プログラム研究講師などを務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まゆまゆ
17
正解がどこかにあると考えて人々が行動したきた結果、日本社会が創造力の低迷した社会となってしまったのは、失敗を過度に恐れ行動しなかったためである。自ら考えて行動する場合は、失敗することを前提として、その失敗から何を学ぶかにかかっている。全ては仮説から始まる。その仮説をたてるためには、基礎知識に裏打ちされた直感を大切にするべき。2022/06/22
C-biscuit
8
失敗学で有名な畑村氏の新刊。先日娘の卒業式でRADWIMPSの『正解』を聞くことがあった。歌詞にもある、答えがある問ばかりではない今の世の中を改めて感じられる本である。著者もそういうVUCAの時代についてこれまでの日本の世界に追いつくための行動を変えていかなければならないとし、警鐘を鳴らしている。それでも高校くらいまでの答えのある勉強は基礎として重要であり、これを一足飛びにはできないことだとも改めて痛感。学び直しはいつでもできるが、基礎は基礎として必要なことでもある。これからの時代は多くの正解がある。2023/04/03
しゅー
7
★★正直なところ、期待とは大きく違う本だった。講談社文庫の『失敗学のすすめ』や『失敗学実践講義』を愛読していたので、手法や実践事例のアップデートを期待していたのである。ところが、大半が今の世相に関する著者の持論の展開に終止していて、技法の面は「良い仮説を作って試行錯誤していきましょう」に終わっている。事例も震災と原発事故に関する考察はあるものの、相変わらず昔の回転ドアの事故が例で使われていて、ちょっとビックリ。2022/07/17
harhy
6
いろいろ考えさせられる。1990年代以降の日本経済の衰退の一因は、過去の成功体験にとらわれ、また失敗を恐れすぎてリスクをとらなくなったこと。いい仮説に基づくいい失敗は、本来創造や明日の成功の種。ところが、家庭、社会、組織がその失敗に対してもいつの間にか不寛容になり、前例のないものに対して正解を出せなくなって委縮。今こそ失敗に学ぶ姿勢が必要なんだろうな。2023/01/07
Mik.Vicky
6
すごく頭もよく実績がある方なんだろうけど、ことこの本については、内容が薄かったように感じた。私が言うのも気が引けるが・・・しかし前向きな失敗はしていかなければならない。私は失敗を恐れずチャレンジするタイプの方だと思うので、年をとってもその気概を維持していきたい。2022/11/05