出版社内容情報
垣谷 美雨[カキヤ ミウ]
著・文・その他
内容説明
結婚して三十数年。共働きかつワンオペ育児を卒業し、節約を重ねて住宅ローンも返済完了。定年退職を迎えた霧島郁子がやっと手に入れた夢のセカンドライフは、夫の田舎へ移住したことをきっかけに音を立てて崩れていく。閉鎖的な地域社会、染み付いた男尊女卑―時代遅れな現実を前に打ちのめされる郁子だったが、ある日出会った銀髪の女性議員・市川ミサオの強烈な後押しで、なぜか市議会議員に立候補することに…!?この土地で生まれ育った落合由香も巻き込み、ミサオ(80代)、郁子(60代)、由香(30代)は、世代をこえて「私たち」を取り巻く問題に立ち向かう!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うっちー
315
女性応援小説でした。色々な面で世界が変化していて付いていかなければ2022/06/29
kotetsupatapata
308
星★★★★☆ 先月の「もう別れてもいいですか」に続いて垣谷さん連続読破。 前作ほどモヤッと感は無く、テンポ良く爽快な読後感。 まあ小説なので、上手く行き過ぎなのはご愛嬌でしょうが、この感情どこかで記憶があるかなと思ったら、老害男性議員や由香の義父を完全に悪者にして、ラストでギャフンと言わす 池井○潤を彷彿とさせる勧善懲悪なストーリー。 男の小生が言うのも何ですが、男なんて単純なものですから、ホイホイと煽てておいて、掌の上で遊ばせておくくらいでいいんですよ✨ それにしても幹夫はよく改心した👍️2022/07/04
まちゃ
303
地方再生と女性の社会進出を題材にした、垣谷さんらしい危機突破痛快小説。現実的には、なかなか難しそうに思いましたが、最後はハッピーエンドで、物語は面白かったです。自分は、いまさら田舎に戻りたいとは思わないけど。2022/08/01
tetsubun1000mg
299
これまで読んできた垣谷さんの「定年オヤジ改造計画」「もう別れてもいいですか」など家族を描いたシリーズの集大成なのではと思ってしまいました。 古い習慣や人間関係から逃れられない地方都市を変えてくれるのは、東京などの都市で長く仕事や子育ての経験をした新しい考えの女性ではないか。 今作は巻末の参考文献も多く、市川房江さんがモデルのような女性議員も登場したり、解決策にクオータ制を取り入れたりと垣谷さんなりの解決策を提案された気がする。 小説としても一気に読み進んでしまい大変面白かった。 ドラマ化しそうな出来ばえ。2022/07/10
肉嬢★
239
懸本に当たった作品で作家さんも初めてでした。主人公は60歳を過ぎた女性で老後を夢見て旦那の田舎に移住して来たはずが…(笑)しかし男尊女卑って未だにあると思うけど、やはり女性が引っ張っていく形でないと変えられないのは事実かもな~。女性は女性でも独身、既婚でまた見方が違うから地域を変えるには色んな世代の人が発言するのは大事だと思う。自分では読まないジャンルだったけど面白かった!2022/08/08