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出版社内容情報
つるまいかだ[ツルマイカダ]
著・文・その他
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
トラシショウ。
36
「出来なかった自分にしか拾えない気持ちがある・出来なかった自分だけが見付けられる才能がある・これこそ俺が「スケーターとして出来る事」じゃないか!」。資金難に涙を呑んだスケート選手の明浦地司(26)。かつてのスケートパートナー・瞳の勧めで大須リンクのコーチに就くも意気消沈していた彼が出逢ったのは、何をやってもダメな子ながらリンクの上では別人の様な動きを魅せる結束いのり(11)。5歳から始めるのが普通、10歳でギリギリと言う余りにも狭いフィギュアスケート界に挑む二人を描く本格スポーツ物(以下コメ欄に余談)。2020/10/08
陸抗
26
夢破れコーチに転身した司と、選手になりたいけど親に反対されているいのり。全日本を目指す難しさやスケートを続ける為にかかるお金や周りの協力等、現実を突きつけられるけれど、氷の上でのいのりのイキイキとした表情や滑る時の楽しそうな様子とか、司のダンスの表現に惹き付けられた。滑ってるだけで魅了されるって凄いよね。続きも読みたいな。2021/11/03
JACK
21
☆ アイスダンスで全日本に出場した司は引退後、アイスショーのオーディションに落ち続けていた。彼とリンクで偶然出会った小学5年生の少女いのり。2人がフィギュアスケートでメダリストを目指す熱い物語。いのりは不器用で周囲からバカにされている。自分にも上手にできることがあって恥ずかしくない存在なのだと思いたい、と泣きながら訴える強さに惹かれます。この熱さ、強さは素晴らしい。フィギュア選手が自分の出来ることの範囲によって選択肢が狭まる中、どうやって点を取るのか工夫する裏側が描かれていて読み応えがあります。オススメ。2021/08/16
緋莢
20
お気に入り登録している方の感想に興味を惹かれて、手に取りました。「14歳?中学生で初心者?今から選手目指すって?ムリムリ!」クラブには入れず、団体のスケート教室で独学で練習し続け、、20歳の時にシングルからアイスダンスへ転向した明浦路司。そんな時、母親に反対されているものの、どうしてもフィギュアスケートをやりたいと思っている少女・結束いのりと出会う。本にびっしりと書き込むほどの熱量と、氷の上を滑る時は、まるで別人のような顔をする いのりを見た司の中に熱い想いが生まれ…(続く2021/06/14
内島菫
16
とある作品のようにフィギュアスケートでBLをした結果、現実の選手の個性や演技の面白さの足元にも及ばないものができあがったのとは違って、本作はフィギュアスケートの制度的な面や技術面、戦略面、金銭面(親を含むパトロン)も描いており、フィギュアスケートファンの私は大変楽しめ、かつ参考になった。26歳の男性コーチが主人公である小学生の女の子いのりに対して「いのりちゃん」ではなく「いのりさん」と呼ばせているところに、コーチのキャラ付けもあるだろうが作者の配慮を感じた。2021/01/23