人外

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人外

  • 松浦 寿輝【著】
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  • 講談社(2019/03発売)
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  • サイズ B6変判/ページ数 274p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784065147245
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

アラカシの巨木からぽとりと地面に落ちてこの世に生まれ出た「人外」(にんがい)。やがて四本の突起がのび、脚となり、過去を想起し未来を予見しながら、この世界を横切るように旅していく。ロードムービーを思わせる寓話的な傑作長編小説。

内容説明

アラカシの枝の股から滲みだし、四足獣のかたちをとった「それ」は、予知と記憶のあいだで引き裂かれながら、荒廃した世界の風景を横切ってゆく。死体を満載した列車、空虚な哄笑があふれるカジノ、書き割りのような街、ひとけのない病院、廃墟化した遊園地。ゆくてに待ち受けるのは、いったい何か?神か、けだものか。

著者等紹介

松浦寿輝[マツウラヒサキ]
1954年東京生まれ。詩人、小説家、東京大学名誉教授(フランス文学・表象文化論)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

keroppi

69
とても不思議な読書体験。人の記憶を持つ人外が生まれ、運河を彷徨う様は、何か哲学的ホラーかと思った。その後、図書館跡や病院跡や様々な場所を彷徨い、ヒトやニンゲンや機械と語らいながら、思索する人外は、存在や時間や宇宙に想いを馳せる哲学者のようでもある。死に至る間際に垣間見た夢のようなものかもしれない。2019/06/05

mii22.

45
「わたしたち」はアラカシの枝の股からずるりと滲み出して生まれた。「わたしたち」は母から産まれた生きものではない、人外。そして生まれた時から「かれ」をさがす旅がはじまる。わたしたちは灰褐色のながい毛に、みじかい前脚とふとい胴をもち碧い目の猫のような顔をした姿をしている。未来が現在となり現在が過去となるように世界はいつもうつろう。人外の旅のなかに私たち読者は何をみるのだろう。人外が孤独だからというわけではないけれど、とてもさびしさを感じる物語。それは私が今うつろう中にいて旅の終着点をまだ知らないからだろうか。2024/01/18

ちょき

45
「名誉と恍惚」で感じたあの筆圧の記憶もまだ新しく、かなり期待したが、詩的で洗練された淀みのないセンテンス、のみが魅力であとはなんともフォローのしようがなかった。なるほど連載だったか。序盤で膨らませた話はどこにもたどりつかず、なんの帰着点も見出せないまま終わりを迎えてしまう。人外はおそらく女性として生まれ、母となり娘を失い、男に捨てられた。人外として生まれ何を果たすのか、人を襲うのか、復讐を果たすのか、世紀末を救うのか?。という期待感も後半になると薄れ、後は秀逸な文書表現の発見のみに身を委ねるという顛末。2019/07/17

hide

29
カーテン越しに入ってくる光が色彩に染まった影を映ろう。この光景は過去の出来事か、それとも未来の出来事か。過去を思い出す事も未来を予見する事も同じ心の働き。存在も時間も意識も移ろう。それがわたしたち。時の雫が未来からつたい落ちて、過去へと流れ落ちて泉となる。言葉から意識が生まれ思考となり、やがて言葉が消える。螺旋に織りなす思考は記憶となり生命の泉となる。その傍にあるアラカシの枝の股からずるりと滲みだして生を得た人外。人外に何を投影するのか。欠けた記憶は寂しさなのか、優しさなのか。その答えもまた虚ろに移ろう。2020/10/05

25
アラカシの枝の股からずるりと滲みだして生を得た人外は、荒廃した世界を彷徨う。死体を乗せた列車。熱狂のカジノ。誰もいない遊園地や水族館。そこで出会った人たちの虚ろな眼差しとやさしさのようなもの。目に映る世界なんてある日突然変わってしまうものなんだと、何年か前に認識したつもりでいたけれど、何を信じればいいのか、何と闘えばいいのか分からない日々は虚しくて、寂しくて。なにかを求めて生きる人外の旅路の過程は、現実の私の空虚な心をいつのまにか埋めてくれた。人外が旅を終える時、私の心はそっと浮上する。ああ、踊りたいな。2020/06/01

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