講談社選書メチエ<br> 事故の哲学―ソーシャル・アクシデントと技術倫理

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講談社選書メチエ
事故の哲学―ソーシャル・アクシデントと技術倫理

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  • サイズ 46判/ページ数 240p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784065145241
  • NDC分類 504
  • Cコード C0310

出版社内容情報

AI、iPS細胞、自動運転、IoT……。技術の発展は、とどまるところを知りません。身近な医療事故から超巨大な原発事故まで、事故もどんどん巨大化、複雑化しています。
産業革命以降、人工物(主に工学的に人間が作り出したもの)は、ますます大きなエネルギーを社会の中に出現させています。つまり、巨大事故の可能性も大きくなっているのです。
複雑な人工物の出現は、それを補完する社会制度を作ってきました。その制度の基本にある人間観、倫理観を考察します。すると明らかになってくるのが、事故と責任の関係です。
人工物が複雑化すればするほど、事故の因果関係は不明瞭になります。被害は存在しても、加害者を特定できなくなります。また、過失ともいえない過失が、巨大事故を引き起こす可能性がますます大きくなっています。
ディープラーニングしたAIの判断の責任は、だれがとればよいのでしょうか?
人工物が第二の自然になり、事故が第二の天災となる時代に、倫理はどうあるべきなのでしょうか。
現在進行中の問題に深く切り込みます。

内容説明

自動運転車の事故の責任は、誰にあるのか?ドライバーなのか、設計者なのか、製造者なのか?故意、過失そして無過失の責任へ。IoTが社会をつなぎ、未曾有の巨大事故を引き起こす。極度に複雑化した人工物の事故原因は、特定不能となる。製品、制度、法人―人工物のネットワークが社会を覆うとき、技術倫理はどうあるべきか?現在進行中の問題に深く切り込む。

目次

はじめに ソーシャル・アクシデントの時代
第1章 事故を考えるための技術論
第2章 安全は科学を超える
第3章 組織・システム・制度
第4章 無過失責任の誕生
第5章 人工物の存在論
最後に 「天災」化する事故

著者等紹介

齊藤了文[サイトウノリフミ]
1953年奈良県生まれ。京都大学理学部ならびに文学部卒業。同大学院文学研究科博士課程単位取得退学。現在、関西大学社会学部教授。専門は、工学の哲学と倫理(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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kaizen@名古屋de朝活読書会

26
感想歌 事故にはね哲学いらない対処のみ現実解決してからかこう FTA, FMEA, HAZOPもなくてどうする事故調査しよ 天災はほとんど人災想定外洗い出すのが工学の仕事2019/07/24

氷柱

5
1005作目。8月26日から。どこから道具でどこからが機械なのか。そしてその事故の発生時は誰が責任を取るべきなのか。法整備が全てをカバーしきれていないことや、倫理観の問題まで幅広く取り上げられている。製品を扱う立場としては片腹痛い事実から、心強く思う部分までまんべんなく述べられていて実に参考になった。技術が進めば進む程に社会的な責任というものはどんどん広域に展開して行く。2023/08/27

Mealla0v0

4
本書は事故を工学者・技術者の実践知を哲学的な思索に翻訳しながら検討する。人間が人工物をつくり出し、それが人間の営みに織り込まれた世界。事故はその人工物を介在として発生する。それゆえ、法的・社会的に制度化される。その意味で、これは「ソーシャル・アクシデント」と言うべきだろう。事故を個人に帰責するのではなく、人工物を製造した法人に帰する。だが、これは近代的な責任観念並びにその基礎たる近代的な自律的人間というモデルと齟齬を来す。むしろリスクが分配されるなかでコントロールが課題となるのだ。それが事故の現代性だ。2019/03/21

まると

3
うーん、これは期待して読み始めたのですが、個人的には外れでした。複雑化した人工物は「第二の自然」状態になり、責任の所在も見えにくくなる、というのは確かにその通り。様々例を挙げて「なるほど」と思わせるところもなくはないが、学者特有の言葉遊びのような章が多く、全体にピンとこなかった。2019/05/09

0
設計思想を完全に無視する一般人の行動によって生まれた無過失責任は企業にとっては納得し難いだろう。アメリカではそういったイチャモンを言う人が多く訴訟国と呼ばれているのは可笑しい。2019/12/01

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