ブルーバックス<br> 現代暗号入門―いかにして秘密は守られるのか

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ブルーバックス
現代暗号入門―いかにして秘密は守られるのか

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  • サイズ 新書判/ページ数 240p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784065020357
  • NDC分類 007.1
  • Cコード C0241

出版社内容情報

ネットも、携帯も、SUICAなどのカードもみんな暗号で守られている現代社会、でも果たして安全か!? サイバー空間ではハッカーたちとどのような攻防が繰り広げられているのか、暗号はどのように守られ、あるいは破られるのか、その舞台裏を実際に起きた事件や実例をもとに描きながら、社会の隅々に浸透した暗号技術の実態(どのように実装されているか)と、現代暗号の進化とその仕組みについて分かりやすく解説します。

内容説明

現代の暗号技術には、純粋数学者が追究した緻密で膨大な研究成果が惜しみなく投入されている。開発者と攻撃者の熾烈な争いを追いながら、実際に使われている暗号技術を解説する。現代的な暗号の基本要素である「共通鍵暗号」「ハッシュ関数」「公開鍵暗号」にくわえ、類書ではほとんど解説のなかった、ハードウェアの面からの暗号解読についても紹介する。

目次

第1章 共通鍵暗号(ジュリアス・シーザーの暗号から;偏りを攻撃せよ ほか)
第2章 ハッシュ関数(切り刻んで混ぜる法;マークル・ダンガード構成法 ほか)
第3章 公開鍵暗号―RSA暗号(公開鍵という思想;RSA暗号 ほか)
第4章 公開鍵暗号―楕円曲線暗号(より高速に;足し算をするには ほか)
第5章 サイドチャネルアタック(裏口を開ける;ICチップの仕組み ほか)

著者等紹介

神永正博[カミナガマサヒロ]
1967年東京都生まれ。博士(理学)。東北学院大学工学部情報基盤工学科教授。日立製作所中央研究所研究員(ICカードの暗号技術の研究開発に従事)などを経て現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

禿童子

47
さすが日立でICカードの暗号を研究していた人だけあって、難解な話をわかりやすく説明してくれる良本です。共通鍵暗号と公開鍵暗号、特にRSA暗号のツボはばっちりマスターできました。私事ですが、自分でパスワード考えるのが面倒で「あみだくじ」で英数字を適当に置き換えてパスワードを作っているのですが、共通鍵の仕組みにシーザー暗号の換字に加えて、あみだくじ式の転字が組み込まれているのが興味を引きました。ハッシュ関数や連分数アタックも仕組みから理解できました。ITで使われる現代暗号を理解するのに必須アイテムの本ですね。2021/04/16

masabi

19
【概要】暗号技術のソフトウェアとして共通鍵、公開鍵の技術面、ハードウェアからの解読を解説する。【感想】ソフトウェアを万全にしても実装上のミスやハードウェアからの解読が可能だと知って驚いた。2019/01/13

P.N.平日友

12
共通公開鍵やら秘密鍵やら聞いたことあるという程度の知識で読了。雰囲気はつかむことができた。ただ内容は抽象的でその手の知識がないと理解するは難しいのでは。暗号を開発してる人の顔がわかると親近感がわく。発見(または発明)の歴史をおい系統的にみていくことが初めて学ぶ分野には効果的なのかもと思った。安全確保支援士の試験などのセキュリティ関連の試験を受けるときにでも再読しようと思っている。2020/02/05

roughfractus02

10
1ビットごと暗号化するストリームと複数まとめて暗号化するブロックの共通鍵、鍵長が長くなるRSAと長くならない楕円曲線からなる公開鍵、データを混ぜてハッシュ値を作るハッシュ関数の3種の暗号について、本書はディフェンダー(開発者)とアタッカー(攻撃者)の設定や、暗号化と暗号解読過程(例:Suica、電子マネーにあるICチップの乱数一致による「チャレンジレスポンス認証」)等、読者の理解を助ける具体的な説明を与えている。また、楕円曲線暗号を使う仮想通貨の仕組みや暗号処理方法の公開が危険を防ぐという主張も興味深い。2018/06/21

M_Study

8
暗号はアタッカーとディフェンダーのイタチごっこであることがよくわかる。ハードウェアが出す信号から暗号鍵を盗み出すことも出来るとは衝撃的。絶対安全などということはあり得ないと思い知らされる。ネットから大きなファイルをダウンロードするときにハッシュ値比較をやることがあるが、それも暗号の一種というのが興味深かった。2018/12/13

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