感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ケイ
77
1491年のクリスマスミサは、教皇が病気によりチェーザレの父ロドリーゴが行い、それが政敵ジュリアーノを怒らせる。ビサ大聖堂になぜ教皇から破門までうけたハインリヒ七世の墓があるのか、それをなぜダンテが作ったのかがチェーザレの疑問に答える形で語られる。ハインリヒ七世は、教皇がアヴイニオンに幽閉されていた時の皇帝。この辺りは想像による創作か。また、カノッサの屈辱は、一般的に皇帝が教皇に許しを乞うたために教皇の勝利とされているが、結局破門を解かれた皇帝が教皇を失脚させたために、真の勝者は誰だったのかも語られる。2014/12/28
mocha
53
チェーザレの美しい司祭姿から始まる第7巻。「カノッサの屈辱」、ダンテの『神曲』についての講義に唸る。高校生の頃にこの本を読んでいれば…!2021/01/21
ベル@bell-zou
35
聖夜に語られる、ローマ建国の歴史。雌狼に育てられた双子ロムルス・レムスの伝説。英雄ガイウス・ユリウス・カエサル(伊語チェーザレ)の暗殺~カエサルの血縁者・オクタヴィアヌスが遺志を継承、帝政ローマ初代皇帝アウグストゥスの誕生と帝国の栄華、衰退。東西に分裂したローマを再統一させた西のコンスタンティヌス帝。キリスト教が公認され、政治に関与していく。「皇帝と教皇、二つの太陽」ミラノ司教の叙任権戦争。歴史上初めて皇帝(ハインリヒⅣ世)を跪かせた教皇グレゴリウスⅦ世。これがカノッサの屈辱。※ピサの北東、カノッサ城。↓2019/07/07
眠る山猫屋
21
この巻では、チェーザレの思想の根源と葛藤が語られたような気が…未熟故、きちんと読解できていないかも知れないが。 カノッサの屈辱に始まる皇帝と教皇の支配権争いの混迷、ダンテの人となりなど、知っているようで知らないことばかり。より深い史実解釈の選択肢を与えてくれた一冊。さて、チェーザレはどんな未来を選ぶのだろう…2013/05/01
ゆか
20
チェーザレ側からのお話が中断し、チェーザレがカノッサの屈辱について説明を聞いている巻。2016/03/13