出版社内容情報
マンガ映画を作るという夢を抱いて上京した少年・宮本武蔵(みやもと・むさし)。同じ志を持つ佐々木小次郎(ささき・こじろう)と出会い意気投合するが、やがてふたりは愛憎相半ばする宿命のライバルとなっていく……。手塚治虫がアニメーション制作に対する愛情を込めて描く青春群像劇! 激動の戦後を生きた親友同士の衝撃のドラマ『アリと巨人』を併録。 <手塚治虫漫画全集収録巻数>『フィルムは生きている』(手塚治虫漫画全集MT55『フィルムは生きている』収録)/『アリと巨人』(手塚治虫漫画全集MT72『アリと巨人』収録) <初出掲載>『フィルムは生きている』 1958年4月号~1959年3月号 中学一年コース,1959年4月号~8月号 中学二年コース連載/『アリと巨人』 1961年4月号~1962年3月号 中学一年コース,1962年5月号~11月号 中学二年コース連載
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kanata
11
2作品を収録。前半の表題作は、馬が動かないマンガ動画家志望の2人の話。好敵手が競いあって、結末は切ないんだか幸せなんだか。『アリ~』は手塚の試行錯誤を見たなと。2017/11/12
ふろんた
4
★★★2018/04/22
ホームズ
4
『フィルムは生きている』『アリと巨人』ともに初めて読んだけど面白かったですね(笑)『フィルム』に登場した佐々木小次郎は他の手塚作品にもたくさん登場しているキャラクターで結構好き(笑)敵役だけどいいやつで(笑)『アリと巨人』は最初はちょっと退屈な感じもあったけど後半は良かった(笑)手塚治虫のあとがきも面白かったな(笑)2011/05/01
KDS
3
「フィルムは生きている」「アリと巨人」の二作品を収録。どちらも初読み作品。これらは昭和30年代に旺文社の「中一コース」「中ニコース」に掲載されたものということだが、「フィルムは生きている」はともかく「アリと巨人」は絵柄はまだ子供漫画っぽさを残しているものの、少年マンガにしては随分とシリアスな内容。二人の戦災孤児が戦後の動乱期を生き抜いていくという物語で、運命は二人を善と悪別々の道へといざなう。当時世間を賑わしていたはずの下山事件をモデルにしたらしい事件を絡めていたりする辺りは実に興味深い作品だといえよう。2022/10/22
アーチャー
1
コミックサイズだった旧全集版でも、この作品はすぐに発売されていましたが、手塚治虫氏のアニメ愛が感じられますし、この作品に愛着があったんでしょうね。そう思わされた約30年以上ぶりの再読でした。2016/04/12