感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mocha
63
チェーザレってカエサルのイタリア読みだったのか。生まれながらに英雄を運命づけられたチェーザレ・ボルジア。ピサの大学を舞台に青春の日々が描かれる。背景や衣装の緻密な描写にもぞくぞくする。2021/01/19
ケイ
61
イタリア・メディチ家のジョバンニ、スペインのロドリーゴ・ボルジアとその息子チェーザレ、そしてフランスのアンリ。その辺りの力関係があやふやだからわかりにくい。またメディチ対リアーリオ家、ボルジア家対ローヴェレ家も覚えておかなくはいけないようだ。現在の舞台はピサ。登場人物達は学生。2014/12/27
kanon
54
チェーザレ・ボルジア―もう一人のカエサル…正直言うとこの頃の歴史はさらっとしかやっていないのでここまで詳しいとなると流石に分からないのだが、もう本当に面白かった。絵を眺めているだけでも惚れ惚れとする。全巻統一している表紙なので、変わるところと言ったら帯だけなのだが、生憎中古で購入したので帯がついていない!何故取る!?悔しかった。でも完全に安く買おうとした自分のせいだから何も言えなかった(笑)でも取ったらシンプルと言っていい程の表紙しかないこれで立ち向かう…内容だけで勝負しようとするその心意気に感服である。2014/01/06
カムイ
50
惣領冬実さんの絵が好き、まるで細密画のようでいつまでも眺められる、そして時代考証も入念で読んでいて感心してしまいました。時代は15世紀ローマでチェーザレ・ボルジアの自伝、カムイはチェーザレの印象はキリスト教の破壊者と記憶していたが……主人公のアンジェロは大学内の派閥のフィオレンティーナのジョバンニに失礼な事が分からず失態ばかりするがジョバンニはお山の大将的で如何にもおぼっちゃまぜんとしているのが笑いを誘っている、キリスト教を理解するのも最適かもしれない。2020/05/13
アキ
50
チェーザレ・ボルジア、カエサルの死後1500年を経てイタリアに生まれたもうひとりのカエサル、イタリア語でチェーザレの物語。物語はピサで始まる。1491年11月イタリア・ピサ、メディチ家のロレンツォのおかげでサピエンツァ大学に通い始めたアンジェロの目を通して、スペイン団ボルジア家・ジョバンニ閣下を中心とするフィオレンティーナ団・フランス団の三つ巴の政治的な駆け引きと枢機卿を巡る跡目争いを炙りだしてくれる。「レオナルド・ダ・ヴォンチ」を読み、久々に読みたくなり本棚の奥から引っ張りだしてきた。2019/05/12