講談社現代新書<br> 飛行機の戦争 1914‐1945―総力戦体制への道

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講談社現代新書
飛行機の戦争 1914‐1945―総力戦体制への道

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  • サイズ 新書判/ページ数 384p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784062884389
  • NDC分類 398.3
  • Cコード C0221

出版社内容情報

大艦巨砲主義に隠された戦争の実態は? なぜ国民は飛行機のために人、金、物を提供したのか? 気鋭の研究者が描く総力戦体制への道なぜ国民は飛行機に夢を託し、人、金、物を提供したのか――。

貧しい人びとの出世の手段としての航空兵。
国民一人一人がお金を出しあって飛行機をつくる軍用機献納運動。
博覧会や女性誌・少年誌で描かれる「空」への憧れ。
防空演習ですり込まれる空襲の恐怖と、空中国防の必要性。
松根油の採取、工場への学徒動員。
学校、親への「説得」を通して行われる未成年の航空兵「志願」……

巨大戦艦による戦争が古い〈軍の戦争〉であるとすれば、飛行機は新しい〈国民の戦争〉だった! 日本軍=大艦巨砲主義という通説をくつがえし、総力戦の象徴としての飛行機に焦点をあて、膨大な軍事啓蒙書などを手がかりに、戦前、戦中の現実を描き出す一冊。

第一章 飛行機の衝撃――大正?昭和初期の陸海軍航空
 1 飛行機の優劣が勝敗を分ける――航空軍備の建設
 2 飛行機と戦艦
 3 墜落と殉職――人びとの飛行機観
第二章 満洲事変後の航空軍備思想
 1 軍用機献納運動
 2 海軍と民間の対国民宣伝――「平和維持」と「経済」
 3 空襲への恐怖と立身出世
第三章 日中戦争下の航空宣伝戦
 1 「南京大空襲」――高揚する国民
 2 飛行機に魅せられて――葬儀・教育・観覧飛行
第四章 太平洋戦争下の航空戦と国民
 1 太平洋戦争の勃発――対米強硬論と大艦巨砲主義批判
 2 航空総力戦と銃後


一ノ瀬 俊也[イチノセ トシヤ]
著・文・その他

内容説明

貧困層の立身出世の手段としての航空兵。防空演習ですり込まれる空襲への恐怖。一人一人がお金を出し合う軍用機献納運動。未成年の航空兵「志願」と学校、親への「説得」―。「日本軍=大艦巨砲主義」という常識をくつがえし、戦争の実態に迫る力作!

目次

第1章 飛行機の衝撃―大正~昭和初期の陸海軍航空(飛行機の優劣が勝敗を分ける―航空軍備の建設;飛行機と戦艦;墜落と殉職―人びとの飛行機観)
第2章 満州事変後の航空軍備思想(軍用機献納運動;海軍と民間の対国民宣伝―「平和維持」と「経済」;空襲への恐怖と立身出世)
第3章 日中戦争下の航空宣伝戦(「南京大空襲」―高揚する国民;飛行機に魅せられて―葬儀・教育・観覧飛行)
第4章 太平洋戦争下の航空戦と国民(太平洋戦争の勃発―対米強硬論と大艦巨砲主義批判;航空総力戦と銃後)

著者等紹介

一ノ瀬俊也[イチノセトシヤ]
1971年福岡県生まれ。九州大学大学院比較社会文化研究科博士課程中途退学。博士(比較社会文化、九州大学)。現在埼玉大学教養学部教授。専門は、日本近現代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

skunk_c

25
第1次世界大戦からアジア太平洋戦争終結までの、日本国民の飛行機、とりわけ軍用機に対する意識形成を、丹念な史料解読から明らかにしたもの。国民の中には軍用機の重要性への理解はかなり早くから醸成されており、それが軍およびその関係者などの啓蒙から形成されているとする。ここから「日本が大艦巨砲主義から脱せなかったのが対アメリカ戦の敗因」とする説を切って捨てる。鋭い視点と手法だと思うが、軍部、特に海軍の中の主義の衝突にはメスが入りきっていないので、やや反証が不十分な気もする。また、陸軍の戦車軽視が透けて見える面も。2017/10/15

樋口佳之

21
対外戦争を支えたのは軍なのか、国民なのか、あるいはその両方なのかを論じるのが目的/本書に何か現代的な意味があるとすれば、一国の戦争はその国民の同意なしには不可能であり、軍や政府は人びとの傍観を決して許さずにその手法や勝目についての啓蒙、説得をつねに試みる、強制はあくまでも最後の手段であるということ/著者は動員された国民の実相に迫りたいというテーマで書き続けている方だと理解している。今回は航空戦力がテーマでした。2017/08/29

クサバナリスト

11
「大艦巨砲主義」論に固執した戦争敗北論を洗い直し、当時の戦力としての航空機の存在が如何なものであったかを考察した著作。こうしてみると、「大艦巨砲主義」一本槍ではなく、飛行機の重要性を庶民レベルから啓蒙していったようにも感じられる。2017/09/22

どら猫さとっち

11
本書は飛行機が戦争に使われた経緯を丹念に切り取り、描いている。飛行機をめぐる戦争の足跡である。「国民の戦争」の象徴だった飛行機、貧困層の立身出世の手段としての航空兵…。読んでいくと、まさに「永遠の0」の世界ではないかと思えてくる。僕が読んで思い浮かんだのは、宮崎駿監督作品「紅の豚」だった。英雄視されながら、戦争に怒りと虚しさを感じ、自ら豚に変えた男の物語。著者も読者も、そんな想いが読後あったとしたら、まだまともであるのではないだろうか。2017/09/18

フロム

10
当時の航空リテラシーを中心に軍上層から学童までどのような航空感を持っているかの説明である。どうも話がとっ散らかってる印象を受けるのは著者自身、米=航空優勢論、日=大艦巨砲主義『ではない』寧ろ航空に関しては進んだ考えを持っていたと言う体で論を進めようとしたら、当時の技術的限界や発想的限界を考慮するとどうしても戦艦の優位性を否定する事が出来ずに話を進めざるおえない。この当たり前の事実がどうしてもブレーキになってダイナミックな話の広がりが持てず、総花的などうにも煮え切らない論旨展開になってる気がする。2017/10/18

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