内容説明
かつて、徹底した情報統制により、北朝鮮内部の出来事はいっさい闇に包まれていた。しかし、90年代に発生した大飢饉を皮切りに大量の難民、越境者が生み出され、北朝鮮の真実が外に伝わるようになった。越境者たちは、「数百万単位もの餓死者が出ている」という戦慄の現実を我々に突きつけた。北朝鮮人は、どのように生き、どのように死んでいくのか。近くて遠い国であえぐ生身の人々の素顔が、現地徹底取材によって、いま明らかになる。
目次
プロローグ―ふたつの瀋陽事件
1 隠蔽される暗部、コッチェビ
2 ああ、哀しき者よ 汝の名は「北朝鮮の女」
3 四〇年目のSOS 在日帰国者一家の物語
4 壊れる心
5 反体制の胎動
エピローグ―「北のサラム」を知っていますか?
著者等紹介
石丸次郎[イシマルジロウ]
1962年、大阪府に生まれる。アジアプレス所属のジャーナリスト。韓国の延世大学に2年半留学。1993年より北朝鮮関連の取材をはじめ、北朝鮮国内に3回、北朝鮮―中国国境地帯に35回入る。北朝鮮人へのインタビューは500人を超える。映像作品に「北から来た少女」(NHK)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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