• ポイントキャンペーン

ロシア・ロマノフ王朝の大地

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 382p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062807142
  • NDC分類 209
  • Cコード C0322

出版社内容情報

専制と植民の帝国 300年の光と闇
ヨーロッパとアジアの間で皇帝たちは揺れ続けた

広大無辺の大地で、人びとは「よきツァーリ」を求め続けた。王朝の創始から、ピョートル大帝と女帝エカテリーナの改革、ナポレオンとの対決を経て、皇帝一族の悲劇的な最期まで。そして、ソヴィエトはロシアに何をもたらしたのか。信仰に支えられた社会と、専制君主の群像を描く。

■王朝前史からソヴィエト崩壊まで。広大無辺を誇る多民族国家の通史。
「ロシア」は初めから現在のような「大国」だったわけではありません。しかし、チェチェン紛争をはじめとする民族問題や、シベリアの資源開発など、現在の「ロシアが抱える問題」の多くは、帝政ロシア時代にすでに始まっていました。本書は、ロマノフ王朝の300年を中心に、その継承国家であるソ連邦の74年間をも通観し、多民族帝国の成り立ちから崩壊までを描きます。

■「よきツァーリ」とは何か? 個性的な専制君主を輩出した、ロマノフ家の300年。
ロシア皇帝=ツァーリは、個性的なキャラクター揃いです。大改革を強行したピョートル大帝と皇太子アレクセイの確執、女帝エカテリーナ2世と寵臣ポチョムキンの愛、ナポレオンを敗走させたアレクサンドル1世、革命の中で銃殺されたニコライ2世一家……。壮麗な大宮殿を建設し、「よきツァーリ」「強いツァーリ」たらんと奮闘を続けたロマノフ家の群像と、暗殺・謀略に満ちた権力のドラマ。

■戦争と植民、そして信仰――。ヨーロッパとアジアの間に生きた民衆と、社会を描く。 
騎馬遊牧民との長い敵対、シベリア・中央アジアへの移住と植民。こうしたロシア特有の地理的条件は、歴史に何をおよぼしたのでしょうか。そして「第三のローマ」モスクワを中心にロシア社会に根をおろし、ソヴィエト崩壊後に復活を果たした「キリスト教」は? 著者・土肥氏は、専門とする「社会史」の観点から、単なる「ロマノフ王朝史」ではない、新しい「ロシア史」を試みています。



第1章 中世のロシア
第2章 ロマノフ王朝の誕生
第3章 ピョートル大帝の「革命」
第4章 女帝の世紀
第5章 ツァーリたちの試練
第6章 近代化のジレンマ
第7章 拡大する「植民地帝国」
第8章 戦争、革命、そして帝政の最期
第9章 王朝なき帝国


土肥 恒之[ドヒ ツネユキ]
著・文・その他

内容説明

広大無辺の大地で、人びとは「よきツァーリ」を求め続けた。王朝の創始から、ピョートル大帝と女帝エカテリーナの改革、ナポレオンとの対決を経て、皇帝一族の悲劇的な最期まで。そして、ソヴィエトはロシアに何をもたらしたのか。信仰に支えられた社会と、専制君主の群像を描く。

目次

序 ヨーロッパとアジアの間で
第1章 中世のロシア
第2章 ロマノフ王朝の誕生
第3章 ピョートル大帝の「革命」
第4章 女帝の世紀
第5章 ツァーリたちの試練
第6章 近代化のジレンマ
第7章 拡大する「植民地帝国」
第8章 戦争、革命、そして帝政の最期
第9章 王朝なき帝国

著者等紹介

土肥恒之[ドヒツネユキ]
1947年、北海道生まれ。小樽商科大学卒業、一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了。一橋大学大学院社会学研究科教授。専門はロシア社会史。社会学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

キムチ27

55
時間をかけじっくり読めた。筆者の論点が地についているのでだれることなく読め分かり易い。350年余のロマノフ王朝の夜明けから20世紀末までを社会通史という切り口で纏めている。面白かったのは*ピョートル大帝が「ロシアは変わらねばならぬ」との信念から外国人をどんどん雇い入れたこと。19Cでもドイツ人エリートを官僚として引き立てて行っている。*ロシア人の愛称「熊」のイメージ~良くも悪くも。酒乱や交通事故数は深刻な社会問題 平民女性の殆どは忍従の人生を強いられ 口髭や「女房を殴るほどスープは美味くなる」等民話や諺に2021/09/20

翔亀

40
ドストエフスキーを読むと19世紀のロマノフ朝の激動の時代--遅れてきた大国の矛盾としかし同時に希望の歴史が感じられ、ロシア史に興味を抱き、本書を開いた。近代ロシア社会史家による、10世紀のキエフ国からソ連崩壊までの通史だ。ソ連共産主義の存在が歴史学にとっても余りに強烈だったので、崩壊後のロシアの歴史学は修正が続いているというが、すでに亡命歴史家が指摘してきたりしていて、そう「新しいロシア史像」があるわけではないという。本書は、主義に偏らない、帝国社会から共産社会までを通じた見通しの良い歴史を語ってくれる。2014/09/14

kitten

15
図書館本。ロシアの歴史の復習。ピョートル大帝、エカテリーナ2世、アレクサンドル3世など、偉大なツァーリの側に、有能な人材。ロシアはヨーロッパとアジアの間で、地理的な要件が他の国と違う。ロシアとウクライナは兄弟国というのは、ロシアから見ればそうだろう。弟にあたるウクライナがどう思ってるかは知らないが。ロシア系住民というがどこまで遡るかによるけどウクライナはほぼロシア系ではないか。なんにせよ、平和に戻って欲しい。2022/03/08

sakadonohito

10
ロマノフ朝を中心にロシアの通史。いくつかロシアの本を読んでみたけどやはりロシアは独特だと感じた。アジアとヨーロッパのキメラ(決していいとこ取りではないという意味で)。近代のロシア帝国は思っていた以上に経済大国(貿易も盛ん)だったようで驚いた。2023/07/24

futabakouji2

7
ロシアの混沌ぶりがわかって更に奥深さを知りロシアがもっとわからなくなる本。ヨーロッパとアジアの間で揺れ動いたと言われるけど、ヨーロッパの中にもいっぱいある。北欧、東ヨーロッパ、西ヨーロッパもある。ロシアはバイキングの流れを汲む正教会なのにピョードル1世の頃に大規模な西ヨーロッパへの変革を進める。正教会が西ヨーロッパの考えを取り入れるってある意味凄いな。アジアでも最初はシベリアの方に拡大する。19世紀に今のカザフ、コーサカスなどを支配するのでアジアの領域が北と中央アジアまで広がる。多様な国だわ。うん。2020/05/05

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/197357
  • ご注意事項