講談社文庫
虚けの舞

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  • サイズ 文庫判/ページ数 358p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062775205
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

偉大な父を持ちながら落魄の身となった織田信雄。勇将とされるも境遇に恵まれない北条氏規。本能寺の変から小田原合戦までを活写。第34回吉川英治文学新人賞受賞作家!
織田信雄(のぶかつ)が舞う悲しくも滑稽な“虚けの舞”

本能寺の変から十年。天下人となった秀吉は朝鮮出兵の大号令を発した。その前線、肥前名護屋陣(ひぜんなごやじん)にいた二人――秀吉からすべてを奪われた信長の息子・信雄と、秀吉に滅ぼされた北条家の生き残り氏規(うじのり)。この苛烈な時代を二人はいかに生き抜こうとしたのか。絢爛たる桃山文化を背景に描かれる落魄者(らくはくしゃ)たちの戦国絵巻。

※本書は2006年2月に彩流社より刊行されたものを加筆、修正したものです。

第一章 海甸陰風
第二章 水路迷昧
第三章 四水晦冥
第四章 願海無尽


伊東 潤[イトウ ジュン]
著・文・その他

内容説明

本能寺の変から十年。天下人となった秀吉は朝鮮出兵の大号令を発した。その前線、肥前名護屋陣にいた二人―秀吉からすべてを奪われた信長の息子・信雄と、秀吉に滅ぼされた北条家の生き残り氏規。この苛烈な時代を二人はいかに生き抜こうとしたのか。絢爛たる桃山文化を背景に描かれる落魄者たちの戦国絵巻。

著者等紹介

伊東潤[イトウジュン]
1960年、神奈川県横浜市生まれ。早稲田大学卒業。外資系企業に長らく勤務後、文筆業に転じ、歴史小説や歴史に材を取った作品を相次いで発表している。『黒南風の海』で「本屋が選ぶ時代小説大賞2011」を受賞。『戦国鬼譚 惨』で第32回吉川英治文学新人賞候補、『城を噛ませた男』で第146回直木賞候補、『国を蹴った男』(講談社)で第34回吉川英治文学新人賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

レアル

76
天賦の際に恵まれながら(作品では)四男という立場から大家の舵取りを担う事ができず全てを失った北条氏規と、兄信忠が不慮の死を遂げたおかげで天下人になれる天運に恵まれながらそれをいかすべもなく、零落した常真こと織田信雄の話。勢いに乗じて天下取りに挑む秀吉と対比させながら凋落人生を辿る2人。ただこの物語を敗者の男2人の儚い物語とよむか、それともタイトルにあるように「虚け」=生き恥をさらしてでも己の使命の為に生きた戦国の男の物語ととるか。。文章も軽快で物語も面白く良い本だった。2017/01/20

takaC

74
それぞれの天命。そう考えると秀吉の天命は何だろう。2018/02/10

takaC

48
二人ともその宿命は必然ではなかったわけで。2019/03/25

七色一味

42
読破。え~、ごめんなさいっ。時代小説読むなら、もうちょっとメジャーなあたりから読めばよかった…。☆最初の数ページで、同一人物に複数の名前があるという当たり前の部分で「こいつ、誰?」と躓きました。なんとか読みましたが、正直この世界に入り込めませなんだ。2015/09/19

ちばと~る

40
かつて大禄を食みながらも落魄した織田信雄と北条氏規を主人公に、才無くして落ちぶれた者と才は有っても運の無かった者の対比から人生の無常を描いた傑作!時代背景は小牧長久手から小田原征伐、そして朝鮮出兵のころ。無能な僕は才能溢れる氏規より信雄に共感しきり。信雄の資質ってなんだか今川氏真公に似てるなぁとも思いますね〜。ドラマ化希望!舞の名手の信雄役は歌舞伎デビューもした香川照之さんがイイなぁ。香川さんで船弁慶。どうでしょ?2016/12/31

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