出版社内容情報
頭からつま先まで「カワイイ」に侵蝕された女の子たち。カワイくなること、それがあたしたちの価値なんだ。文庫オリジナル短編連作。
頭からつま先まで「カワイイ」に侵蝕された女の子たち。カワイくなること、それがあたしたちの価値なんだ。文庫オリジナル短編連作。
内容説明
大学に通いながらキャバクラで働くことになった駒子。ここには「カワイイ」以外の価値観は存在しない。だけど私には夢がある。自分だけは他の子とは違うはず、そう思っていた。女子はいつでも「カワイイ」を求め続ける。アイラインで大きくした瞳も、磨き上げた髪の毛も。女子的短編連作、文庫オリジナル。
著者等紹介
ヒキタクニオ[ヒキタクニオ]
1961年福岡市生まれ。2000年『凶気の桜』でデビュー。’06年、『遠くて浅い海』で第8回大藪春彦賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
papako
38
これは面白かった。こういう連作短編集、久しぶりみたい。カワイイ地獄、あるある。自分はカワイイ方向ではないけれど、カワイイは正義だと思っている。でも、目の粘膜に色を塗るなんて怖すぎる。2022/12/30
カッパ
28
安室奈美恵ちゃんとバー寒村が共通点の都会の女の子達の姿。30kg台の体重とメイクと物でかわいいを身に待とう。かわいいで身を守ろうとし、かわいいで身を滅ぼす姿が描かれている。私は水商売はコンパニオンのバイトをしたことがある。そのことを少し思い出した。かわいいに食いつぶされないでいたい。こんなおばさんになったってと思った。2017/09/21
ゆうく
27
安室奈美恵にあこがれるところに時代を感じつつも、今でもこういう女性はいるだろうし、この穴に落ちているのが想像できる。全てが救いがあるわけではないエンディングなのが、きれいごとにおさまらず良かったです。2016/05/19
米太郎
25
・作中では「カワイイ」が正義。カワイイって言葉は便利すぎる。カワイイってつければなんでもすぐ売れる。そんなカワイイ地獄。 ・小夜子さんが女の子は、野良猫みたいといっていて強く生きるのも生きれないのもいると言っていたが作中には両方いるなと思った2023/02/06
なな
21
かわいいという言葉は ある意味恐ろしい。なんだか 内容があるようでない感じで不思議とおもしろかったなー。2022/06/02