講談社文庫
レイニー・パークの音

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  • サイズ 文庫判/ページ数 549p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062767033
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

明治三十六年「日比谷公園」が初の民衆のための公園として造成された。同年夏、元屋夏雄の妻セツは「公園裁判が開かれます」という謎の葉書を受け取る。以来、突然姿を消した夫の過去を尋ねるセツは、かつて「恋愛論」で名を馳せた澤田夫妻の存在に行き当たる。裁かれる罪とは何なのか。明治長編ミステリー。

著者等紹介

早瀬乱[ハヤセラン]
1963年大阪府生まれ。法政大学文学部英文科卒業後、語学講師となり、大学受験予備校を経営。2004年、『レテの支流』(角川ホラー文庫)で日本ホラー小説大賞長編賞佳作、2006年、『三年坂 火の夢』(講談社文庫)で第52回江戸川乱歩賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ちゃんみー

40
乱歩賞を受賞した『三年坂 火の夢』を読んだあと、5年くらい積読していた本です。そういえばこの方の作風はこんなんだったなぁと思い出しました。私にはこの方の作風は合わないみたい。明治時代の公園の話から始まったところはよかったんですけどねぇ。2015/04/04

LIAN

4
島崎藤村をモデルとした元屋夏雄とその妻を中心に、明治廿年代の東京を舞台とした青春ミステリ。 文明開化の波もひとまずおさまり、日本が今までと大きく変わる中でpublic park をキーワードに、澤田伸太郎(恋愛至上主義の北村透谷がモデル)と妻リョウに多大に影響を受けた人生を歩んできた夏雄と、そんな彼を大きな愛情で包み込む妻セツ、夏雄の過去に悩みながらも最終的には全てを受け止める。やっぱり強いのは女性やなぁ(Θ_Θ) 前作の『三年坂 火の夢』はイマイチ共感出来なかったけれど、本作は好き!(>_<) 2010/07/20

tendo

1
明治後期の時代設定だが、雰囲気がよく出ていると思った。「教師」であり「友人」でもあった、澤田氏とその妻との交流。一時は名声を得た澤田氏が次第に落ちぶれてゆく様子や、澤田婦人へ淡い恋心を抱く若者たち。その間で繰り広げられる精神的な葛藤。お互いに疑心暗鬼になりながらも学生生活を送る夏雄と友人たち、澤田夫妻の物語は、まるでその時代に書かれた私小説でも読んでいる気分にさせられる。そういった過去を必死で探りながら、夫が犯した「罪」に思いを馳せるセツの葛藤もよく描けていると思った。2010/07/19

epigonen

0
「恋愛論」で一世を風靡した文学者、その妻、文学者に集う五人の若者。文学者に起こる事件をきっかけに彼らそれぞれの思惑が彼ら自身を渦の中へそれぞれ落ちていき、過去に囚われる。ー 結構な長編だけど、綺麗なフラグ回収に後半はのめり込んだ。久々にフィクション、ミステリーを読んだが、やっぱりいいもんだ。2014/05/03

mamecon

0
すごく作り込まれていて読みでがある。セツさんは素敵だなぁ。2010/11/12

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