講談社文庫<br> 40―翼ふたたび

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講談社文庫
40―翼ふたたび

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  • サイズ 文庫判/ページ数 392p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062762694
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報



石田 衣良[イシダ イラ]
著・文・その他

内容説明

人生の半分が終わってしまった。それも、いいほうの半分が。会社を辞めて、投げやりにプロデュース業を始めた喜一・40歳の元を訪れる、四十代の依頼人たち。凋落したIT企業社長、やりての銀行マン、引きこもり…。生きることの困難とその先にある希望を見つめて、著者が初めて同世代を描いた感動長編。

著者等紹介

石田衣良[イシダイラ]
1960年東京生まれ。成蹊大学経済学部卒業。広告制作会社勤務等を経て、’97年「池袋ウエストゲートパーク」でオール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。2003年『4TEEN(フォーティーン)』で第129回直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

yoshida

140
40歳の人々が抱える悩みを描く連作短編集。私も43歳なので興味深く読む。みんな色々なことがあるけれども、終章で上手くいく。まあ、出来すぎな感はあるけれども。そう感じるのは私の感性と合わない部分があるかも知れないですね。確かに40歳は人生の折り返し地点だと思う。自分が色々とやらかしたことを思い出して微妙な心持ち。とは言っても、有り難く生きているので精一杯楽しく過ごそうと思う。この先に良いこともあれば、悪いこともあるだろう。逆に言えば悪いことばかりではないはず。自分の出来ることをしっかりやって生活しよう。2019/08/12

あすなろ

117
40歳から始めよう。終わったのはまだ第一章。これからもっと心豊かな黄金期の第二章がやってくる。どストライクな僕の目に飛び込んだセンテンス。石田氏は、短い表現の中にその年代の抱える胸中を切り取るのが上手いなぁ。確かに最近、人生の半分が終わったと感じることがある。なんか建屋が40年経過し、風が強い日に隙間風が入るようになったかのよう。人生の半分が終わり、人生の半分がまた始まる。どう生きるか?得た知恵で生きよう!否、生きれる!身の丈に合う生き方は自分でもう判るでしょ?ゆざきさん、オススメありがとう。2015/05/16

ユザキ部長

108
人生の半分が過ぎた。しかも良い方の半分が終わった。失ったものを数えるばかり。過酷な仕事、時に会社は人に対して理不尽を求める。幾人の仲間が壊れていったか。健康においてもヒタヒタと忍び寄る薄くぼんやりした恐怖を感じる。でも40だから見えて感じて言える事はある。人と人がつながり縁が生まれる。ビジネスにおいて金稼ぎは二の次に派生するもの。飾る必要なんてない。心からの言葉をぶつけるリアルなライフストーリー。40歳から始めよう。2015/05/11

takaichiro

107
衣良さんが15年ほどまえに書いた中年再生物語。2回の退職で個人経営の道を選んだ広告マンが主人公。華やかな世界で仕事をしていた頃から、仕事相手は大きく変わり、実質何でも屋。ロリコン億万長者、売れないAV女優、中年引きこもりや、子供の安全を守る会社を経営するオタク。40代といえばもう中年だが、人生100歳時代を迎え、半分も生きていない年齢。頭も体も情熱も気持ち次第でまだ何とかなる。しゃかりきに働いてきた人間も、社会を拒んできた人間も一様の大人となり、やっと人生のホントのスタートを切る。人生は長く楽しい道です。2019/08/26

じいじ

107
40歳は、人生の折り返し点。入社17年目で大手広告代理店を辞める決断。フリーのプロジューサーとして再起をはかる40歳の男の物語です。さて今作、立ち上がりの1章で、ムカムカする内容に放棄しようかと…。我慢してよかった。2章以降、俄然面白く一気読みでした。40歳の働き盛りの男たちの悲喜こもごもがリアルで目茶目茶オモシロイ。同窓会での勝ち組・負け組、級友の離婚の仲裁、不倫の恋…と著者の筆が冴えわたっています。とりわけ、夫婦を描いた4章【ふたつの恋…】は、とびぬけて好きです。9年も書棚で眠らせたこと後悔してます。2019/07/28

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