出版社内容情報
島田 荘司[シマダ ソウジ]
著・文・その他
内容説明
記憶に障害を持つ男エゴン・マッカートが書いた物語。そこには、蜜柑の樹の上の国、ネジ式の関節を持つ妖精、人工筋肉で羽ばたく飛行機などが描かれていた。御手洗潔がそのファンタジーを読んだ時、エゴンの過去と物語に隠された驚愕の真実が浮かびあがる!圧倒的スケールと複合的な謎の傑作長編ミステリー。
著者等紹介
島田荘司[シマダソウジ]
1948年広島県生まれ。武蔵野美術大学卒。1981年『占星術殺人事件』で衝撃のデビューを飾る。小説の他にも日本人論やミステリー論など多くの評論もものしている。また新しい才能を発見し世に送り出すことにも力を入れている。現在は、ロスアンジェルス在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
勇波
84
ほぼ10年ぶりの『ザゼツキー』です。これぞ御手洗潔というパワー推理で物語が爆進していきます。終盤とっ散らかった感がありますが、でか過ぎるスケールの奇想の前には細かい事は気になりませぬ。記憶喪失+現実乖離→驚愕浪漫真実という方程式はもはや御手洗氏の十八番です。どの探偵にも真似出来ないと思いますよ。近年で出された作品の中で近い物では「アルカトラズ幻想」でしょうか?これも面白かったな。島田先生には御手洗物でなくてもいいのでこういった奇想あふれる作品をどんどん書いて頂きたい★2017/02/23
Tetchy
51
久々の御手洗物らしい小説を読んだという感じだ。『タンジール蜜柑共和国の帰還』という奇妙な内容の童話について解析をする趣向は過去の作品『眩暈』を想起させ、人の五体を解体してネジ式の関節をもつ義手・義足をつけて作るゴウレムはデビュー作『占星術殺人事件』のアゾートがすぐに浮かんだ。ただ事件が複雑すぎて明かされた真相もものすごく作られた感じがした。謎がものすごすぎて、論理的に解明しようとするために、無理を生じているような感じがした。2009/10/25
やっちゃん
46
ゲェー!!ネジの超人!!ここ数作は御手洗潔には楽勝な推理だったが、今作はしばらく抑えられていた科学の知識を存分に披露してくれた。その雑学的豆知識が楽しくて肝心のトリックは、お、おう‥とおまけに感じてしまった程でした。2023/01/30
coco夏ko10角
40
御手洗潔…やはり天才だった(もう何度目か分からない再確認)。スウェーデンで脳科学の研究をしている御手洗のところへやって来た記憶に障害のある男性・エゴン。エゴン作『タンジール蜜柑共和国への帰還』でのぼくとルネスのやり取りや夜の景色が素敵。そして27年前に起こった殺人事件、この死体が凄い……。色んなことが繋がっていって5W1Hが解決していく様はお見事。さすが御手洗さんである。2015/03/31
ごま
40
再読。どうも石岡さんが登場しないと御手洗さんが普通の人っぽく見えてインパクトを感じない・・と再読を躊躇っていたのですが、久々に読むとやっぱり面白かったです。部屋から出ないまま、PCの検索と電話のみで事件を解決してしまうお手並みはさすがでした。海外で暮らしている方が生き生きして見えるのが御手洗さんぽいですね。タンジール蜜柑共和国への帰還は、それだけで読んでも興味深いお話。ゴウレムの部分は気持ち悪かったです・・2013/08/21