講談社文庫<br> 分冊文庫版 狂骨の夢〈下〉 (分冊文庫版)

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講談社文庫
分冊文庫版 狂骨の夢〈下〉 (分冊文庫版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 304p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062751582
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

「実に、見事な左道であった」。謎の寺院、聖宝院文殊寺に乗り込んだ京極堂。白丘、降旗、そして朱美……、照魔鏡(しょうまきょう)をかかげるがごとく記憶の深淵が明らかにされたとき、歴史の底に凝(こご)っていた妄執が、数百年の時空を超えて昭和の御代に甦る。いくつもの惨劇を引き起こした邪念は果たして祓(はら)い落とせるのか。

京極 夏彦[キョウゴク ナツヒコ]
著・文・その他

内容説明

「実に、見事な左道であった」。謎の寺院、聖宝院文殊寺に乗り込んだ京極堂。白丘、降旗、そして朱美…、照魔鏡をかかげるがごとく記憶の深淵が明らかにされたとき、歴史の底に凝っていた妄執が、数百年の時空を超えて昭和の御代に甦る。いくつもの惨劇を引き起こした邪念は果たして祓い落とせるのか。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

セウテス

60
ついにクライマックス、謎の寺院聖宝院に今作品のメンバーが集結します。京極堂達による、全ての事件の繋がりが明らかにされる中、銃を片手に飛び込んでくる者がいます。今作品でも残虐な殺人が幾つも起こりますし、あまりにも哀しい出逢いが在りますが、前作と違い不快な気分にはなりません。大願を抱えた宗教団体と、家族を護ろうとする個人のぶつかり合いが、一人の女性の人生を変えてしまう悲しさをまじまじと感じます。その流れに少しずつ心が壊れていく姿は、痛ましく切ないものでしたが、全てが終わり何故かさわやかな気持ちに包まれました。2014/11/06

えみ

51
人の強欲さと愚かさだけは、死してなお軽蔑されるべきものなのかもしれない。そんなことに関わることになる京極堂の苛立ちも御尤も。幾重に張り巡らされた糸が一本になるとき狂骨に憑かれた者達の「憑きもの」は見事落とされる。生きている者だけが見ることの出来る酔狂な夢。死者には見ることが許されない夢。当たり前のことが当たり前に起こった事件でそこに怪異現象など一つもありはしないのに、思い込みと勘違いで人は意図も容易く滑稽な醜態を晒すことが出来る。そこから始まる不幸の連鎖。骨が繋いだ一種の集団ヒステリー。記憶の混濁の果て。2020/12/28

みっぴー

49
神代の時代にまで遡る、時空を越えたフットボール大会……壮大な物語でした。怒濤の伏線回収に頭がついていかないのは毎度のことなのですが、捻りに捻ったストーリーを強引に納得させる京極マジックは今回も健在。でも謎解きとしては前回、前々回よりやや弱めな印象。宗教に偏りすぎたのが一因でしょうか。根っからの無神論者の自分には、信仰に振り回されたり、血統に縛られる作中の人達が哀れに思えてなりませんでした。他者に影響されずに生きていくのは難しいものですね。2016/03/13

みや

44
暗闇の中、一息に為される壮大な憑き物落としは、200ページを超えていた。親、その親、更にもっと遡った祖先から脈々と伝えられてきた心は、かくも恐ろしいものなのか。親から子へと繋いでいくべきものを持つ家系は多くある。それを伝統と呼ぶか、執念と呼ぶか。教育なのか、洗脳なのか。線引きが分からない。信じ続けてきたものが崩れた時の恐怖を思うと、宗教も悲願も愛も自分も、今は何も信じたくない。最後まで全く展開を思い出せないまま再読を終えた。記憶を封じ込めていた理由に心当たりは無いが、私の憑き物も無事に落ちたと信じたい。2016/12/28

ソラ

42
丸ごと一冊解決編だったわけだけど、これだけこんがらがった事件にはこの分量は必要だな。民江はどこかで出てくるとは思ったけれどこういう絡み方をしてくるとは予想とは外れたかも。髑髏を巡っては三つ巴になっていたとは、このおかげで事件が複雑になったわけだけど、ひとつひとつほぐしていけばなるほどなぁと思った。2016/01/31

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