講談社文庫<br> 迎え火の山

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講談社文庫
迎え火の山

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  • サイズ 文庫判/ページ数 564p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062748377
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

旧盆の十三夜、出羽三山の霊峰月山の頂から麓に連なる迎え火。即身仏取材で帰省した工藤の友人正志は、古来の採灯祭復活に奔走していた。だが工藤の父親に続き、正志も闇の中で襲撃される。もう一人の同級生由香は工藤に、鬼から村を守ってきた一族だと明かした。

著者等紹介

熊谷達也[クマガイタツヤ]
1958年仙台市生まれ。東京電機大学理工学部卒。中学校教諭、保険代理店業を経て’97年、「ウエンカムイの爪」で小説すばる新人賞を受賞、2000年には『漂泊の牙』で新田次郎文学賞を、’04年『邂逅の森』で山本周五郎賞に続き直木賞も受賞。同一作品での両賞同時受賞は史上初の快挙。東北の山を舞台にした生命力あふれる物語世界は他の追随を許さない
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

アッシュ姉

69
熊谷さん8冊目。東北が舞台の伝奇ミステリー。な、長かった。ホラー小説と割りきって楽しむには下地が仔細に描かれているので、現実的に捉えてしまい荒唐無稽な話に思えて入り込めなかった。オカルトといった方がしっくりくる。古代史などの背景も丁寧なのだか、興味が持てず読み飛ばすことしばしば。熊谷さんごめんなさい。民俗学や伝奇小説に興味がある方は楽しめそう。解説にある『邂逅の森』の直木賞受賞日の模様が面白かった。熊谷さんと同じく仙台在住の伊坂さんは飲み仲間だそう。2016/09/06

James Hayashi

34
背中がゾクゾクする程の恐怖感と面白さを前半に感じたが、中程からは即身仏ミイラ、怨霊、麤乱鬼(そらんき)などの言葉とともにオカルト系の読み物と化していった。先日読んだ「逆説の日本史」の世界観も感じられるが趣向が合わない。直木賞受賞の前の作品ということで完成度は高いとは言えない。2017/06/11

福猫

30
何だかな~。ものすごく手古摺った。元来オカルト物はあまり好みではないし…。蘇我氏物部氏辺りまで風呂敷は広げられ、壮大な割にはラストあっけなさすぎだし…。何よりも女性キャラに魅力がない。終始胡散臭さプンプンで、こんな女に良いように転がされる工藤って馬鹿?と疑いたくなる。邂逅…相克のイメージで期待しすぎたというのが正直なところ。やぱり熊谷さんは、動物ものの方が良いわ。新作オオカミに期待することにします。2013/07/21

カムイ

29
熊谷達也初のホラー伝奇、山形県の霊山湯殿山で十三夜に迎え火が行われる、霊山の歴史が克明に描かれ興味深かった、★は4点2019/06/17

hrmt

29
熊谷作品といえば、クマ‼︎マタギ‼︎と認識していた私にはビックリな伝奇ホラーだった(^_^;)東北の霊山を舞台に古式ゆかしい盆行事である迎え火で、死者の魂とともに鬼が降りてくる⁉︎土俗的信仰と慣習を絡ませ、その因果は飛鳥時代まで遡る。全く見えず感じずの私には、死霊も背後霊もいまいちピンと来ないが、遥か昔から人には憎しみも怨みもあっただろうことは想像できる。けれどそれをまた怨念にしてしまうのも人間なのだろう。大いなる自然と共生しその神秘と恵みを享受して、それだけでは飽き足らない人の業を垣間見た気がした。2018/05/31

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