講談社文庫<br> 二人のガスコン〈中〉

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講談社文庫
二人のガスコン〈中〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 391p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062747660
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

アビニョンに流れる謎の「鉄仮面」の噂。国王ルイ十四世の出生の秘密には前宰相リシュリューの影がさす。ダルタニャンとシラノは、先王の弟オルレアン公と幼君を輔佐するマザランの角逐に巻き込まれるも、弁護士ル・ブレや新聞記者クルパンの助けよろしく真相に猪突猛進。もう誰もこの二人を止められない。

著者等紹介

佐藤賢一[サトウケンイチ]
1968年、山形県鶴岡市生まれ。東北大学大学院でヨーロッパ中世史を学ぶ。1993年『ジャガーになった男』で文壇デビュー。『王妃の離婚』(集英社)は第121回直木賞を受賞した
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まこみん

63
ダルダニャンとシラノはアヴィニョンとガスコーニュへ二手に分かれて、マザラン枢機卿とアンヌ王妃、少年王ルイ14世の出生に纏わる謎を探る。ダルダニャンにはリシュリュー側の元銃士隊長の娘マリー、シラノにはロクサーヌという恋する女性が。彼らにとって一番の行動力は大切な女性の為に尽くす事。マザラン側かオルレアン公かどちらに付くかはその結果次第。アヴィニョンとバスティーユの鉄仮面の噂、又この時代から既に共和制、三部会の市民運動があった事は知らなかった。猪突猛進の二人。エスプリの赴くままに。下巻へ。2019/04/30

k5

61
ちょいと進行遅めかも、と思っていたのですが、マザランとアンヌ・ドートリッシュ、そしてリシュリューが絡んだ陰謀の姿が明らかになってから、俄然、面白くなってきました。繊細なダルタニャンと、豪快なシラノの書き分けも素晴らしく、これは当たりの一冊。勢いこんで下巻へ。2021/05/29

イトノコ

22
再読。監視対象マリーの父親、カヴォワの死の真相を調査するダルタニャンとシラノ。やがて謎の男・鉄仮面の存在にたどり着くが、それはフランス王室をもゆるがす秘密の鍵であった。/今巻はアクションシーンはほぼ無く、謎解きアドベンチャーパート。その分、終盤のマザランやアンヌ・ドートリッシュとの舌戦に手に汗握る。大胆不敵にマザランに迫る二人が実にカッコいいのだ。そしてダルタニャンとシラノそれぞれの恋も見どころ。シラノのロクサーヌへの思いは原作を知っているとやるせない…。さあ、次で完結、圧倒的アクションに刮目して読む。2020/05/14

だまし売りNo

20
新聞記者が登場し、前近代的な冒険譚に不正の追及といった近代的な感覚が出てくる。転生物のラノベでは現代人が中世ファンタジー世界に転生して現代の観念を持ち込む。それに似たような感覚がある。文学とラノベは断絶しているのではなく、重なる点もある。 2022/05/03

逢日

9
鉄仮面キターーーーー!!!双頭の鷲の後だからか、テンポがぬるく感じるが、段々核心が見えてきた。中巻は二人の恋模様+登場人物出揃った。さすがに鉄仮面伝説調べ尽くしてあります。さて、どうもっていくか…佐藤流歴史ミステリ謎ときもの。楽しい。痛快。2014/07/05

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