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講談社文庫
木製の王子

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  • サイズ 文庫判/ページ数 462p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062738293
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

比叡山の麓に隠棲する白樫家で殺人事件が起きた。被害者は一族の若嫁・晃佳。犯人は生首をピアノの上に飾り、一族の証である指環を持ち去っていた。京都の出版社に勤める如月烏有の同僚・安城則定が所持する同じデザインの指輪との関係は?容疑者全員に分単位の緻密なアリバイが存在する傑作ミステリー。

著者等紹介

麻耶雄嵩[マヤユタカ]
1969年、三重県生まれ。京都大学工学部卒。在学中は綾辻行人氏らを輩出した推理小説研究会に所属する。1991年『翼ある闇―メルカトル鮎最後の事件』(講談社文庫)でデビュー。新本格ミステリ第2世代の旗手として注目される
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

セウテス

69
木更津悠也シリーズ第3弾。宗教を背景に、閉じられた世界の中に存在する家族。その家族の崩壊への物語は、単なるミステリではない、そんな壮大さも感じる作品です。屋敷内での殺人事件であり、外部犯行が否定される上での、家族全員に分刻みのアリバイが在る状態。見取り図と行動表を何度か書き直し、アリバイは確かに崩せます。しかし、犯行に於ける幾つかの謎は、やはりスッキリとはしない。特別な何かの存在を認めつつも、苦労して犯人を推理した身にとっては、衝撃が大きいラストの締め方です。このモヤ感が、麻耶作品を読んだという事だろう。2017/05/22

ダイ@2019.11.2~一時休止

65
木更津悠也その1。烏有さんが出てくるので翼ある闇・夏と冬のソナタ・痾の後に読むのを推奨。お幸せにって事で。2013/10/06

とも

48
★★★今回は、木更津と如月烏有コンビものの密室殺人事件。関係図を書いたりして本気で読んだものの全く無駄になって残念だが、登場人物も多いのでその図に助けられた。 中盤以降は徐々に陰惨な雰囲気が醸し出され、麻耶作品らしさが発揮され、ストーリーとしては決して嫌いな作品ではないものの、結論がどうしても好きになれず、低評価となった。2017/10/21

hit4papa

48
名探偵 木更津悠也とメルカトル鮎の後継者なれど役立たずぷりが甚だしい如月烏有の登場作品。時系列的には『翼ある闇』後です。クローズドサークルもので、殺人事件の容疑者たちの誰もが誰かのアリバイを証明してしまうという不可能犯罪が発生します。列車ミステリを揶揄したかのようなアリバイ崩しは、頭痛の種をまき散らしてくれました。理解することすら放棄してしまったまま、相変わらずの力技にやられてしまうことになります。事件の背景には胡散臭さを感じざるを得ませんが、狂気に駆られたかのようなクライマックスは戦慄を覚えます。2017/04/08

ヒロユキ

39
過剰なまでのアリバイ、細かすぎるタイムラインがあんな風に家族に繋がるのは予想外ですね。不自然であり得ないくらいに構築された分単位のアリバイにも説得力が出てきますね。ただあのアリバイ崩しをどれくらいの人が完璧に理解してるんだろう。自分は残念ながら流し読みでした。2012/10/20

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