講談社文庫<br> 濃い人々―いとしの作中人物たち

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講談社文庫
濃い人々―いとしの作中人物たち

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  • サイズ 文庫判/ページ数 218p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062738088
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

内容説明

『ルーシー・ショー』のルーシーのドタバタぶりに目をみはり、『夫婦善哉』のダメ亭主に尽くす蝶子をみては、他人のお金をあてにする生活を夢見たことを自省。また、酔っぱらい作家・ブコウスキーの“くそったれ”人生には喝采をおくる。古今東西の達人たちが描いた作中人物を語る、群節全開の痛快エッセイ。

目次

谷崎潤一郎『台所太平記』―お手伝いさんのいる生活
林芙美子『放浪記』―二人の芙美子
チャールズ・ブコウスキー『死をポケットに入れて』―クソったれ野郎の老人力
ルシル・ボール「ルーシー・ショー」―行間で笑わせる大女優
五所平之助「猟銃」―死滅したのか、男道
カーソン・マッカラーズ『結婚式のメンバー』―「いらだち」から卒業する時期
織田作之助『夫婦善哉』―他人のお金で生活できない性分
小津安二郎「出来ごころ」―日本人の精神がだんだん溶けていく
岡本かの子『食魔』―男の料理はすごいけど…
映画版「黒蜥蜴」―いやだと思うものは見たくない
パトリシア・ハイスミス『女嫌いのための小品集』―あるときまでは夫の鑑
BBC放送「アブソリュートリー・ファビュラス」女ともだちが大切

著者等紹介

群ようこ[ムレヨウコ]
1954年東京都生まれ。日本大学芸術学部卒業後、いくつかの仕事を経て、本の雑誌社に入社。’84年に『午前零時の玄米パン』でデビュー。退社後エッセイ、小説、評伝などの創作活動に専念
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

キムチ27

40
何かで紹介する文章を読み、魅かれて予約したのだが・・・コロナ蔓延で予約当時の気持ちがすぼみ、読み始めると内容的な感覚の古さは落胆 否めなかった。昭和がこんなにも遠くになったのかと。自分が生きてきた時間であるにも拘らず、群さんが語る「濃い人々」が全く濃くなく、色褪せている。夫婦善哉の蝶子、ルーシーショーの彼女、岡本かの子描くところの男2人、林芙美子、谷崎作品の女中観等々社会がゆっくりと変容を遂げてきた温度をまざまざと思った。日本人の精神がだんだん溶けて行く~の一行は「そう」思うけれど根拠となる下りはうーん2020/05/09

うりぼう

2
表紙のルーシーが懐かしい。2003/09/10

あられ

1
ルシル・ボール 大好き!そうそうとページをめくった。2017/02/17

kamonegi

1
幼い日みた古い映画。あらすじは全く覚えていないが、奇妙な踊りが印象的なサスペンスだった。長年なんだったのだろうと気になっていたが、この本を読んで霧が晴れた。黒蜥蜴だったのだ。thanks.2009/09/20

バーベナ

0
映画やドラマ、小説の中の作中人物についてのエッセイ。「実践者でなく観察者だ」と言い切る著者自身も面白い存在だけれど、もう少し突っ込んで欲しい部分もあったりする。2011/03/14

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