講談社文庫<br> 津軽・斜陽の家―太宰治を生んだ「地主貴族」の光芒

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講談社文庫
津軽・斜陽の家―太宰治を生んだ「地主貴族」の光芒

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  • サイズ 文庫判/ページ数 320p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062737678
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C0195

内容説明

太宰治は津軽の「地主貴族」の子として生まれた。にもかかわらず太宰は「私は、無智の、貧農の子孫である」と、出自を韜晦するように書きつけている。それはなぜか。憎みつつ、しかし逃れようのなかった家と故郷。“罪”と“含羞”と“道化”の原点を、同郷の著者が肉親の証言と秘録で辿ったユニークなルポルタージュ。

目次

序章 兄弟
1章 地主
2章 棟梁
3章 鉄道
4章 飢渇
5章 借子
終章 斜陽

著者等紹介

鎌田慧[カマタサトシ]
1938年青森県生まれ。早稲田大学文学部卒業。新聞、雑誌記者を経て、フリーとなる。開発・公害・教育・労働など、社会問題を追及する社会派ルポライターの第一人者。おもな著書に『反骨―鈴木東民の生涯』(新田次郎文学賞)、『現代社会100面相―これだけは知ってほしい』『六ヶ所村の記録』(毎日出版文化賞)などがある
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

しーふぉ

20
太宰論として読むとちょっと違うと感じる。太宰の実家の津島家の状況。太宰の実家が地主だとは知っていたが想像以上でした。県内で10指に入る納税者で、兄は県知事や国会議員を歴任していたとは。2017/08/05

ほっそ

5
コメの取れない凶作のことを、津軽では「ケカツ」と呼ぶ。「飢渇」(キカツ)の訛りかと、思われる、この記録が心にずっしり来た。昭和の初めにもひどいケカツがあったと。(平成になってからもありました!) その時の農民の悲惨な様子は、言葉を失うのでした。豊臣家滅亡から、昭和15年までの約330年の間に、約60回の飢饉があったと。辛抱強い東北人の遺伝子、感じました。 2011/05/31

ゆずこまめ

1
昔読んだの忘れてた。地方の、変な言い方をすれば成金のお家。津軽も実家も愛しくもあり恥ずかしくもあり。津島家は使用人にも優しいいい家風だったよう。ただその規模のお家を維持していくのは大変。手のかかる弟もいて、お兄さん大変だったろうな。太宰治が甘えっ子だったのがよくわかる。2023/02/09

ゆずこまめ

0
読書感想文用の『人間失格』しか読んだことのない私でも楽しめました。津軽のこと、津島家(太宰の実家)のことを丹念に追っていっている珍しい本。「太宰治」だけではなく「津島修治」(太宰の本名)が少し理解できたような気がする一冊。2010/09/13

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