内容説明
帝王ならざるも、司馬遷をして本紀の一に入らしめた一代の英雄、楚の項羽。秦末漢初を彗星の如く駆け抜けたこの覇王に魅きつけられ、愛し、憎んだ男と女がいた。鴻門の会、垓下の戦いなど中国史屈指の名場面を彩る劉邦、范増、樊〓(はんかい)、虞美人らと織りなす人間ドラマから、運命に敢然と抗した男の顔が浮かびあがる。
著者等紹介
藤水名子[フジミナコ]
1964年宇都宮市に生まれる。作新学院を経て日大文理学部に学ぶ。『涼州賦』により小説すばる新人賞受賞
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