内容説明
しゃっくりをすると、奇妙な光景が見えたり、何かを閃いたりという不思議な癖をもつ陸文挙。齢三十にして科挙合格の快挙を遂げたが、下位合格のため職がない。特技を知ったある人物から、新しくできる新聞社に探偵としてスカウトされ、まず男女投身事件の真相を追う。ユーモアあふれる中国歴史ミステリー。
著者等紹介
森福都[モリフクミヤコ]
1963年山口県生まれ。広島大学医学部卒。製薬会社勤務などを経て、’96年「長安牡丹花異聞」で第3回松本清張賞、『薔薇の妙薬』で第2回講談社ホワイト大賞を受賞し作家デビュー。主に古代中国を舞台にしたミステリータッチの作品を執筆している
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感想・レビュー
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み
11
時代モノの舞台は中国、読んだのは三國志以来かも。言葉が読みなれなくて、最初は大変でした。が、面白かったぁ♪題名の設定は一話で、ほぼ消えましたが(^_^;)2014/12/17
BIN
9
中国の宋時代のミステリー小説。科挙になんとか合格した陸文挙が生活の糧としてスクープ紙で事件を扱うのでその偵探役として手伝ってくれという実質探偵の周季和とともに事件に挑む。吃逆はしゃっくりのことで陸偵探はしゃっくりすると事件に関わる幻視を見たりするので吃逆偵探と呼ばれるが実質は1話目のみ。残りはほとんど推理ものだが最後の鬼市子では政争にも絡みそうになりつつ、伏線を回収しているので終わりも良かった。あまり期待してなかった分かなり面白い作品に思えました。2016/11/29
蕭白
8
中国を舞台にした時代ミステリーって感じでした。久しぶりに読んだけど、新鮮で良かったです。最近はあまりこんな感じの作品を書いてくれていないので、できれば書いてもらいたいなぁと思います。2014/01/14
那由多
2
中国の時代ミステリ。中国方面の知識が薄いので、上手くイメージできなかったけど面白かった。
雀
1
★★★☆☆ 筋の運びが巧みであるというわけでもなく、登場人物の造形が優れているというわけでもないけれど、昔の中国の風物が細やかにくっきりと描写されているので読んでいて楽しい。森福都は大概そうなんだけど。再読。2015/12/07