内容説明
大店の娘にしびれ薬を飲ませ、貞操を奪った「いが茄子男」を見つけ出せ―御奉行からの密命を受けた岡っ引半次は、岡山松平様お付きの足軽が犯人らしいとの情報から参勤交代に加わって、東海道を抜け備前岡山まで殿の荷を担ぐことに。だが出発早々、殿の毒味方が毒殺され、半次に嫌疑が？傑作時代長編。
著者等紹介
佐藤雅美［サトウマサヨシ］
１９４１年１月兵庫県生まれ。早大法学部卒。会社勤務を経て、’６８年からフリー。’８５年『大君の通貨』で第４回新田次郎賞を受賞。’９４年『恵比寿屋喜兵衛手控え』で第１１０回直木賞を受賞
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感想・レビュー
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とし
112
半次捕物控「揚羽の蝶」2巻上。今回は大名のお家騒動で、江戸を離れるが危機一髪で江戸に舞い戻る、半次親分ひょっとすると大名の血筋か、物語は下巻に持ち越されるが、江戸の岡っ引の親分が大名のお家騒動に乗り出すにはちょっと無理があるような気がするが、次巻の半次親分の活躍に期待しましょう。 2014/11/24
kei302
51
半次親分、岡山主張で大ピンチ！ お家騒動と家斉のごり押し、藩の財政難。岡山池田家と半二親分の関係が仄めかされている。ところどころ覚えているけど、下巻はBLACKFRIDAY価格ではないので、ｷﾝｱﾐ登場を気長に待つ。2021/12/04
baba
29
北の定廻り岡田伝兵衛に備前岡山に参勤交代の共に紛れて旅に出てもらいたいという、怪しげな依頼に不承不承従う羽目に。とんでもなく話しが大きく膨らみ、半次親分一人でどうなるの、不安は的中してとんでもない事に陥る。志摩が登場してああこの時が縁で思い出すも、どんな展開だったかすっかり忘れて下に。2017/02/16
マッピー
13
御奉行からの依頼で、薬を使った連続強姦犯人を探るため岡山まで行く半次。ところがそこで殺人事件が起こり、なんと半次が犯人と目される。お家騒動に巻き込まれながら、強姦魔と殺人犯を追う半次。史料を駆使して、リアリティある作品を作り上げる佐藤雅美の長編は、ちょっと説明臭さが鼻につくなあと思う部分も。しかし、備前岡山松平家のお世継ぎの急死で巻をまたぐとは！続きが気になるではないか。2019/06/20
タツ フカガワ
11
根岸の寮で大店の娘が凌辱される。「いが茄子」という痺れ薬を使った卑劣な犯行で、十数年前に備前岡山で同様の犯罪があったという。岡っ引半次は町奉行の密命を受け、参勤を終えて備前岡山藩へ帰る池田家の大名行列に小者になりすまして同道する。ところが池田家のお家騒動に巻き込まれ、さらに終盤では卓袱台返しのような展開に……。この事件はどこへ向かうのか、という期待が膨らみつつ下巻へ。2019/12/22
