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講談社文庫
略奪

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  • サイズ 文庫判/ページ数 550p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062730662
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

「どうやら盗品らしいんだ。見てくれないか」旧知の質屋シメオンに頼まれ私が鑑定した絵は、大戦中ナチに奪われ行方知れずになっていたベラスケスのトリーホス伯爵だった!まさか、この絵をめぐって次々殺人が起こるとは予想だにしなかった―美術探偵リヴィア初登場。巨匠エルキンズが贈る待望の新シリーズ。

著者等紹介

エルキンズ,アーロン[Elkins,Aaron]
1935年ニューヨーク生まれ。大学で人類学・教育学の修士号を取得。人類学者ギデオン・オリヴァー教授を主人公にした『古い骨』で’88年度MWA最優秀長編賞を受賞、一躍人気作家に。美術館学芸員クリス・ノーグレンが活躍する『偽りの名画』も有名。本書(原題:LOOT)は、美術鑑定士リヴィア初登場の新シリーズである

笹野洋子[ササノヨウコ]
長崎県生まれ。お茶の水女子大学文教育学部国文科卒。リンゼイ『宿敵』『殺戮』、バーガー『リスクを追いかけろ』、ハリソン『マンハッタン夜想曲』(以上、講談社文庫)など翻訳書多数。著書に『「読んで身につけた」40歳からの英語独学法』(講談社)がある
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ぽけっとももんが

5
旅のお供にエルキンズ。おそらく17年前に買って読んだきりだったらしいこの本、もちろんすっかり忘れている。「美術探偵」であるところのベン・リヴィアが、ナチスによって強奪された絵画を巡って世界を股にかけ美味しいものを食べながら命を狙われつつ、ロマンスも忘れない。よろしいな。ところでこの本に栞として挟んであったレシート、三重県の釣具屋のものでした。わたし21世紀になってから三重には 行ってないし、ましてや釣りもしてないよ。どういう経緯で挟んだのか。ミステリである。2017/09/18

Hiroshi Takeshita

2
シリーズ第1作とあって、中々の出来栄えで読み応えあり。詳細な取材が十二分に生かされていて、ウィーンをはじめとする、ハンガリーなどヨーロッパの雰囲気がありありと伝って、コレまた楽しい。誰が何処で、何を食べるのかは、エルキンズ小説の楽しみの一つだが、やはり期待を裏切らず。2022/01/05

Tetchy

1
美術館学芸員であるクリス・ノーグレンシリーズがあるのに何故新たにベン・リディアという主人公を要して絵画のミステリを執筆するのか?だが読了後、本格ミステリでなくサスペンスという形式をとるために新たにシリーズを打ち立てたかったという回答に行き当たった。エルキンズの作品はしかし安心して読める。エンタテインメントに対して忠実な下僕であるからだ。しかしクリス・ノーグレン同様、本主人公の顔が今は見えない。2009/05/02

Mayu

0
たまたま、直前に読んだ伯爵夫人はスパイと同じ、ナチスに略奪された美術品に関する話でした。最初はすこし読みにくく感じましたが、中盤以降は先が気になって一気に読めました。結論がわかってからよみなおしてみると、かなりはっきりヒントが見えるのですが、最初はなぜ主人公が行く先々で殺人が起こるのか、全然わからなかった。裕福だけどムナシイ生活を送っている中年の男性が大切な女性や「ライフワーク」を見つけ、人生をたてなおす話でもあると思います。ウィーンやブダペスト等、過去に旅行した街を懐かしく思い出せてよかった。2013/06/17

紡ぎ猫

0
第二次世界大戦の混乱の中、ナチスによって奪われ、闇に消えていった膨大なユダヤ人の財産、そして絵画などの美術品。戦後何十年経っても、当時の混乱とずさんな記録管理や人々の欲望、思惑によって本来の持ち主に返還されることがない。それどころか、莫大な価値を持つ美術品をめぐってはそれよりもはるか昔から略奪や盗難が繰り返されてきた。それらの美術品を創作し描いた当の作者本人たちは、自分たちの作品が自分たちの死後何百年にも渡って人間たちの争いや犯罪の元になろうなどと想像したことはあるのだろうか。2011/12/20

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