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講談社+α新書
ホラーハウス社会―法を犯した「少年」と「異常者」たち

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  • サイズ 新書判/ページ数 232p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784062723565
  • NDC分類 327.8
  • Cコード C0295

内容説明

凶悪犯罪は急増していない!!保護の対象であった少年と精神障害者はなぜ「怪物」扱いをされるようになったのか。

目次

第1章 少年を教育に囲い込む社会(少年犯罪は凶悪化しているのか;「山形マット死事件」の真実は ほか)
第2章 「怪物」化する少年たち(「神戸連続児童殺傷事件」の戦慄;どの時代にも起きていた凶悪事件 ほか)
第3章 精神病院から排除される病者(町に暮らしていた病者たち;私宅監置の悲惨な状況 ほか)
第4章 犯罪精神医学の歪んだ欲望(犯罪の専門家としての精神科医;犯行動機の解読者として ほか)
第5章 不安にとりつかれた社会(措置入院制度から医療観察法へ;判断基準は異常性にあり ほか)

著者等紹介

芹沢一也[セリザワカズヤ]
1968年、東京都に生まれる。慶應義塾大学大学院社会学研究科博士課程を修了。社会学を専攻するかたわら、大正期を中心とする近代日本の思想や文化、社会に研究分野を広げる。現在、京都造形芸術大学やカルチャースクール、各種講演会などの講師を務めるほか、さまざまなメディアに向けて執筆活動を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Mealla0v0

4
本書は、フーコーの非行性論や社会防衛論を踏まえ、近代社会において刑事責任を負えないとされてきた「少年」と「精神病者」をめぐる社会的まなざしの変遷を問う。両者はともに「市民」とは扱われない「未熟」な存在であり、なにか過ちを犯しても「教育」「治療」の対象であった。だが90年代以降、彼らへのまなざしは変容する。彼らは社会に包摂不可能な「怪物」であり、排除しなければならない――。そして、この「怪物」から「社会防衛」するための防犯活動が、サークル活動のような「快楽」、一体感を生み出していると、本書は指摘する。2020/12/14

かみかみ

2
大学時代に初めて読んで社会について考えるようになったきっかけの本の一つ。1997年の神戸児童連続殺傷事件を機に、実際には少年犯罪は1961年をピークに減少しているにもかかわらず、少年犯罪の凶悪化が喧伝されるようになった背景を解説。法を犯した少年を矯正し教育する理念のもと制定された少年法は、報道による体感治安の悪化の結果厳罰化が改正される。地域パトロールような悪の芽を摘むことに躍起になる一方、秩序を脅かす犯罪を娯楽のように消費する人々の様相がホラーハウスに例えられ、正しくが窮屈で不気味な兆候だと思った。2023/11/13

新橋九段

2
少年を精神障害者の司法における共通点はよくわかった。法の埒外で進行する取り締まりというのは、確かに気をつけないと。2016/03/30

ラスコリ

2
改めて少年法の勉強ができました。犯罪が起きてはじめて保護する少年が把握できたり、教育を期待するといったことが少年法のスタンスなのはこういった本を読まないと、なかなか再確認ができないからよかった。2014/08/09

akaichihiro

1
酒鬼薔薇事件と池田小の事件が社会に与えた影響は大きい2014/06/20

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