内容説明
計1000万人の古代エジプト人がミイラになった。死んだ後には幸せな来世があると信じて。究極の肉体保存法と独特の死生観を明かす。
目次
プロローグ 一五六体との対面
第1章 なぜ、どうやって、つくられたか
第2章 ミイラに人権はあるか
第3章 ツタンカーメンのミイラの秘密
第4章 日本に来たミイラたち
第5章 ファラオのミイラはどこへ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とくけんちょ
56
吉村さん、懐かしいなと思い出しながら読了。好きなものを研究対象にして出した本は読んでて面白い。どんどんと科学技術が発達して、わからなかったことがわかるようになった。その当時、いかに未来を見据えた保存、保管ができていればと思うところもある。墓泥棒も人類の歴史よりも、毎日のパン、その気持ちもわかる。2021/04/10
紅蓮
9
第二章"ミイラに人権はあるのか"にとても興味があり手にとった一冊。それがもはや砂や石となっていたとしても御先祖様の遺体でしょ?とモヤモヤ。薬や流行りの手土産、輪切りにされちゃあ不憫。やはりジェセル王の階段ピラミッドが一番かっこいい。2014/07/05
naoto
3
最近TVで吉村教授見ないけど元気なのかな?今回は、ミイラに関するお話。ピラミッドは墓ではない、が吉村教授説だけど、自分もかなりこっちに寄ってきた。ピラミッドは"フェイク"の墓のような気がするな。もっとエジプト本、読みたい。2020/06/08
ヴェルナーの日記
3
吉村作治氏は、ミイラ発掘調査で有名で、TVなどにも出演している早大教授。実は著者は、子供の頃から怪談やホラー、幽霊が大嫌いだったと言う……。それがミイラたちを調査するエジプト発掘調査に携わることになるなんて、ご自身でも信じられなかったそうである。しかも、ある時調査中の岩窟で数百体のミイラを発見してしまった!なぜこんな所に数多くのミイラーが寄り集まっていたのか?それらを調査していく中でエジプトのミイラ文化の有り方や死生観、ツタンカーメン王の王墓発見の経緯などを初心者にも分かり易く書かれたミイラガイドの本だ。2013/06/11
matypoyo
2
エジプトの考古学といえば、作者である吉村作治さん。その方が2000年に書かれた本。読んでて面白いなと思ったのが、死後の世界を大事にするために、エジプトの方々はミイラを作った。そして、そのミイラは作り方によって大きな差があるということ。死後は永遠だと考えたからこそ、いかにそれを過ごすか?ということを必死に考えていろいろと手を打っていたということなんでしょう。 それにしても、ミイラの解析をするのに、ハイテクを使ったりしているのを見ると、研究も金なんだなぁということなんでしょうかねぇ。。。2017/03/18