Mystery land
ぐるぐる猿と歌う鳥

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  • サイズ B6判/ページ数 322p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062705837
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

五年生に進級する春、森は父親の転勤で東京から北九州へ転校することになった。わんぱくで怪我は絶えないし、物は壊すし、友だちは泣かせるしで、いじめっ子の乱暴者というレッテルをはられていた森の転校を聞いても、先生どころかクラスメイトのほとんど誰も残念がってはくれなかった。そんな森だったが、引越し先の社宅の子どもたち―ココちゃん、あや、竹本兄弟、パックとは不思議に気があった。彼らは森をまるごと受け入れてくれた。しかし森は次第に感じていた。この社宅には何か秘密がある。もしくは謎が…。

著者等紹介

加納朋子[カノウトモコ]
1966年福岡県北九州市生まれ。文教大学女子短期大学部文芸科卒業後、メーカー勤務を経て、1992年『ななつのこ』で第三回鮎川哲也賞を受賞しデビュー。1995年『ガラスの麒麟』で第四十八回日本推理作家協会賞、第六回北九州市民文化奨励賞受賞

久世早苗[クセサナエ]
1977年滋賀県生まれ。京都精華大学美術学部卒業後、テキスタイルデザイン会社に入社し、服地のデザインに携わる。絵本作家を志し2005年に退職。現在は絵本やイラストの制作、個展などを中心に活動中。2006年、第二十八回講談社絵本新人賞佳作受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ダイ@2019.11.2~一時休止

125
3つの日常の謎を解く。ミステリーランドらしいお話で面白かった。最後のシーンもイイ感じ。2014/09/25

takaC

102
文庫で既読ながらぐるぐる猿とハミングバードの屋上絵(の挿絵)を見たくてミステリーランド版も読んでみた。でも肝心のその辺は挿絵がなかった。表紙の絵でがまんかな。↑はケース入り画像みたいで猿が見えにくいけどね。2017/05/04

エンブレムT

95
映画版ジャイアン(決してTV版じゃない!通じるよね?・笑)のような少年の目線で語られる、「続編出して~!」って思ってしまうワクワク出来る作品でした。ノスタルジックでちょっと不思議なファンタジー物語かと思って読み進めていたのですが、思いのほかシリアスな問題を抱えた現実に向き合った物語でありました。社宅に隠された秘密。子供だけで守り通そうとしているある秘密。子供であるゆえの限界と子供だからこその力。自分たちでギリギリのところまで大切な者を守ろうとしている、その覚悟が眩しいです。皆がずっと友達でありますように。2012/07/04

へくとぱすかる

88
子どもの世界を描くとはいえ、しっかりと本格ミステリとして成立している点がすごい。事件性はないが、子どもと大人の間にある軋轢などの事情が、しっかりとミステリとして奥行きのある謎を醸し出している。北九州の方言いっぱいでセリフが書かれているが、こういう世界に急に入ってしまった子どもは、言葉に閉じ込められたように感じて、さぞ戸惑うことだろう。もちろん大人とちがって、すぐに言葉の壁はなくなっていくだろう。「社宅の秘密」もそうだが、主人公の抱えていた謎が解かれる場面には圧倒された。子どもにだって自分の歴史があるんだ。2015/01/11

ゆみねこ

75
乱暴者、いじめっ子のレッテルを貼られた高見森(シン)は父の転勤で東京の団地から北九州の社宅へ引越す。平屋建ての社宅が連なるその一帯の学校、子供の世界と大人の社会の関わり。不思議な仲間パック。とても素敵な物語。お勧め本です。2015/02/14

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