The new fifties
江戸の怪奇譚―人はこんなにも恐ろしい

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  • サイズ A5判/ページ数 246p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784062692601
  • NDC分類 388.1
  • Cコード C0095

内容説明

口から針を吐く少女。殺人鬼に豹変したまじめな旗本。遊女の亡霊のしわざか、物の怪の悪戯か―今も昔も本当に怖いのは、人の心の闇が生んだ「現実」。

目次

神隠し
河童
十六歳
奇病
猫娘
嫉妬
イジメ
炎の女
老人怪護
ひとつ家
懐疑的
凶宅

著者等紹介

氏家幹人[ウジイエミキト]
1954年福島県に生まれる。東京教育大学文学部卒業。日本近世史を専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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空猫

21
作者の氏家氏は杉浦日向子さんが師と仰いだ日本近代史(特に江戸)の大家だそう。神隠し、河童、十六歳(大人と子供の狭間)、奇病(人面瘡)、嫉妬、イジメ、老人介護、凶宅(ポルターガイスト)…といったテーマで主に江戸時代の不思議な話を解説したもの。現代では精神錯乱や幻覚などと説明がつく話が殆どだが、中には説明がつかない話もあり、作者も全て科学で解明できるとするよりも例えば狐や狸の仕業とする方が楽しいとしている。「怪談は、奇々怪々な人の心の闇から生まれるのだ」人ってホントに変わらない(..)2016/07/07

らすかる

14
怖さを期待したら満足しないかも。だけど古来の怪談を新たな視点でみる新鮮さがありました。極端に 天狗=男色家の誘拐 とか! 今も昔も変わらないのかも。今でいう心神耗弱が昔は妖怪のせい、だったり。 表紙に魅せられた本でした。2017/07/31

澤水月

5
古典怪談として有名な稲生物怪録や天狗にさらわれた寅吉の話に性的要素が色濃く感じられるというのは実は私も内心思っていたので嬉しくなる。老老「怪」護、突如狂ったように大量殺人を犯す男、少年犯罪、急に憑かれたように親族を2センチ単位にまで切り刻む家族(松永太に言及あったがむしろ藤沢バラバラのよう)など8年も前の本なのに現在の犯罪に繋がる事例も多くびっくり。介護の項目、小便が出なくなった父のため娘と息子が父の陰茎に思いっきり吸い付いて直し孝行者と讃えられるエピソードも凄い。美麗な表紙は山本タカシ2013/07/05

mimm

3
幽霊の正体見たり枯れ尾花、まさにその感じの一冊。 狐狸妖怪の仕業と囁かれ、伝わってきたことに懐疑的な目を向け、現代の目で解いていくと、今の社会と変わらない問題が。 苛め、介護、少年犯罪、虐待に痴情のもつれ…あれれれ? 江戸時代の事件簿としても興味深い一冊でした。 日本人って、変わってないのねー。2015/02/14

ふうた

3
表紙が必要以上に怖いが、内容は江戸時代の文献を引用しつつ怪奇現象や妖怪の裏側を解説・考察するもの。知識人や役人もけっこう真剣に信じていた記録があって面白い。なんでもそれで説明がつくので便利といえば便利。昔は夜は真っ暗だったろうし何かを怪奇現象と見間違えることもあるだろう。昔描かれた絵と、それに対するツッコミ的コメントは笑えた。2014/01/29

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