頼朝の天下草創

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 386p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062689090
  • NDC分類 210.1
  • Cコード C0321

内容説明

貴族政治から武士政治へ―頼朝はなぜ政権を掌握できたのか。妻・政子の役割は?「評定衆」の設置や「御成敗式目」の制定は公平の原則を天下に示し、北条氏は全国支配へと地歩を固めた。東国武士の自負とフロンティア鎌倉の息吹を描き出す。

目次

第1章 幕府開創
第2章 頼朝の構想
第3章 頼家・実朝と政子
第4章 京都朝廷と承久の乱
第5章 幕府の確立と武士社会
第6章 北条時頼の登場
第7章 新時代の息吹

著者等紹介

山本幸司[ヤマモトコウジ]
1946年生まれ。慶応義塾大学大学院経済史専攻修士課程修了。出版社勤務を経て、中央大学大学院国史学専攻博士課程単位取得。神奈川大学短期大学部・同大学院歴史民俗資料学研究科教授を経て、現在、静岡文化芸術大学教授。専門は日本中世法制史・思想史
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

杜のカラス

19
学者が書いた史実としての源頼朝、大河ドラマで頼朝の冷酷さとか人間性が云々されている。史実は史実、正しいかどうかといっても、昔の昔、頼朝御自身も、とっくに別世界、現代から、あれやこれやは、どうでもいい、どうにもならない。当時の日本、頼朝のおかれた現実のなかで、生き抜いた、鎌倉御家人の相対的意見や今の日本人の感覚、いろいろあって面白い。中学生位の年齢で、親兄弟と死に別れ、生きているのがやっとの青春時代、そこそこ愉しくやったにしても、たいへん。無事人生を愉しめたこと、慶賀に耐えない。歴史好きには、愛すべき人物2022/04/21

MUNEKAZ

17
鎌倉時代前期の通史。政治史が中心で、社会史や生活史の描写は少なめ(最後に都市鎌倉、女性の地位、鎌倉新仏教の紹介がちょろっとあるくらい)。ただ人物中心の展開は読みやすくもある。京都朝廷に対する異議申し立てを、「鎌倉幕府」という形で具現化した源頼朝の画期性。そしてそれを頼朝亡き後に遺された者たちがいかに維持していこうとしたかの苦闘が描かれる。頼朝という政治の天才が作った幕府の仕組み(めちゃシンプル!)と権力を、いかに一般化・普遍化していくか。頼家・実朝の悲劇、北条氏の専横も、すべてはそこに行く着くのである。2015/11/18

umeko

14
頼朝から始まり北条氏が実験を握る鎌倉幕府の流れを知ることで、頼朝の大きさを感じた。政子の強さも、女性の地位について論じた章を読んで納得。2017/01/31

bluemint

7
とても分かりやすく面白い。頼朝の直系将軍が途切れ、実質的に北条氏の幕府なのに何故北条幕府とならなかったのか、とかねてから疑問に思っていた。これには「北条氏は摂関家や源氏などの貴種ではなく東国の一豪族に過ぎず、正統性を主張することはおろか周囲の武士たちの同輩意識を否定することさえ容易ではなかった。これにより表面的には清和源氏や親王などに正統性を代表させ歴史の表舞台には立たなかった」と明確に説明されてスッキリした。ドラマでも他の御家人は北条氏を全く同じ仲間と見ており、決して将軍として仕えられないと想像できる。2022/08/28

DEN2RO

1
来年の大河は北条義時が主人公であり、流罪の身の頼朝との出会いから承久の乱までが1年間にドラマ化されるのでしょう。そこで鎌倉幕府の出来上がり方を勉強し直そうと思って書棚にある本を読んだら非常にわかりやすく面白い。読み終わって初めて再読本だと気がつきました。2021/12/20

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/24660
  • ご注意事項

最近チェックした商品