講談社文庫<br> 東の海神 西の滄海―十二国記

講談社文庫
東の海神 西の滄海―十二国記

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  • サイズ 文庫判/ページ数 313p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062648349
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

廃墟と化した雁国の復興に励む延王・尚隆と延麒。幼い頃に出会った更夜の来訪になつかしさで一杯の延麒は、実は仕組まれた罠であることを疑いもしなかった。争いごとや殺傷を忌み嫌う麒麟を人質にとられ、雁国は怒濤の騒乱にまきこまれてゆくが―。華麗なる筆致で運命の力を謳いあげる大スペクタクル。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

りゅう☆

97
梟王時代、荒廃した雁。延麒六太が選んだ延王尚隆は王らしくなく臣下の朱衡や帷湍が呆れて不満を口にし「お前は莫迦か」と尚隆に何度も言い放つほど。ある日、妖魔を使いこなす少年と出会った六太。彼を更夜と名付け、後に再会するも更夜に拉致された。それは更夜の主で元州の斡由が「民のため」尚隆に奏上するため。だがそこで麒麟六太が苦手な血が飛び交い胸が痛い。そして斡由の本性に呆れて怒り心頭。でも尚隆に対しては元州への策略や六太救出劇で株上がりまくり。蓬莱で出会った2人。主従関係というより悪友同士のような口の悪さがいい感じ。2017/09/28

はらぺこ

91
尚隆と六太の雁国の最初の頃の話。 時代劇ドラマの初回2時間スペシャルって感じでした。 また更夜と大きいのは出てくんのかな?2013/02/28

おいしゃん

81
小野不由美の頭の中は、一体どうなっているのだろうか。このシリーズ、まだ4作しか読んでいないが、どれもとんでもなく深い世界観で、本当に驚かされる。今作は、奔放な雁国の王についてだが、またこのキャラクターが良い。ハラハラさせられる展開が続くものの、安心してページを捲れるのは、この王の安定感あってこそ。今作も楽しく読めた。2015/04/11

オカメルナ

70
廃墟と化した雁国の復興を目指す延王尚隆と延麒六太。なかなか笑える場面が満載。ひとえに尚隆の人柄ゆえ^^; 傍からは、のほほんとして、お気楽で凡庸と言われたい放題を気にするでもなく『その通り!』と断言してしまうほど。ところが、後に500年以上もの長きにわたって雁国を平穏に保って行く大王となっちゃうのよね。延王尚隆、只者じゃなかった!そんな尚隆と、それぞれ親に捨てられた二人の幼い子供の運命が交錯する。とても面白かった。2013/03/24

桜もち

60
貸してくれた人に『三連休中に読みますから!(次持ってきてください)』と言った手前背水の陣でさっき読了。捨て子という同じスタートながら一方は一国の宰相になり、一方は孤独なまま育った二人の少年は成長後再会して分かり合えるのか。国が戦争などで荒廃すると、人の心も荒廃するんだな。信じれば裏切られる、ということ、自分の見ている世界が全てではないという当たり前の事実を突きつけられる。日本に住んでいると時に忘れる。イラクなど戦地に行って人を救おうとしても思いもかけない現地の人の心の荒廃に足をすくわれたりするんだろうか。2016/03/21

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