内容説明
「なぜ僕の家が狙われたんだ」十六年前、押込み強盗に両親と妹を殺されたプロボウラー草柳は、偶然見付けた盗品のボールに犯人の手掛りをつかんだ。時効が成立した事件の犯人を逮捕できるか？密命を帯びた菱刈率いる捜査第０課は、盗聴、変装、囮捜査と手に汗握るスパイ大作戦で解決不能な難事件に挑む。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
セウテス
99
眠れぬ夜シリーズ第２弾。捜査0課の二部作であり、岡島二人の実質的な最後の作品となる。16年前に家族全員を殺害された男が、時効成立後に事件に繋がる証拠を発見する。しかし、幾ら訴えても警察は一向に動いてはくれず、仕方なしに自ら証拠品の足取りを追う。今回も、アクロバティックな物語の展開は気持ちが良く、思わず一気読みとなる。散りばめられた伏線が、ひとつの答えに形造っていく様はお見事。普通ミステリは、何が起こったのかを推理するのだが、本当シリーズは0課が事件解決に、何をするのかを推理して楽しむスタイルなのも良い。2019/07/15
yu
46
Kindleにて読了。 ２時間ドラマにもってこいな感じのストーリー。 展開も早くて、飽きさせずにサクサク読了。 菱刈さん、凄いすぎる。もう一作あるようで、そちらも読まないと。2016/01/26
みも
45
軽いタッチ。会話部分も多く難読箇所は無い。ただ、主観が目まぐるしく変遷する上に人物造形が淡白な為、状況を把握しきれないまま活字だけが上滑りするように進行してしまい、展開もやや煩雑で分かり難い。事件解明に執念を見せる妻子を殺された男の悲壮感とは対照的に、捜査側の会話の中に小粋な笑いを盛り込みアクセントを付けてはいるが、果たしてどのくらいの読者が笑うのかは些か疑問。仕上げのテイストに迷いがあったのだろうか…全体的に散漫な印象を受けるのは残念。小難しく考える事無く、純粋な推理小説として楽しむのが作法なのだろう。2018/06/20
すたこ
29
★★★★久しぶりの岡嶋作品！相変わらずの面白さ！ずっと探してた、捜査0課の２作目にして岡嶋二人としての最終作品。なんと悲しい！！前半は最高に面白くてワクワクだったんだけど、後半のドタバタさがなんかもったいなかったような…捜査0課の活躍は変わらずで爽快だけど、メインはどこだという感じで混乱。文句のない読みやすさと時代錯誤でも関係のない愉快痛快さ、もっと読みたかったー！！2016/05/08
momi
27
第一弾の「眠れぬ夜の殺人」が面白かったので続きが読みたくて！続編です！警視庁の秘密組織「捜査０課」隠密捜査をおこなう組織。捜査のために盗聴や変装、色仕掛けで犯人に近づき情報を仕入れたりする！今回の事件は１６年前、押し込み強盗に両親と妹を殺されたプロゴルファー「草柳」が、その時盗まれたボールを偶然見つけたことから始まる…。時効事件の壁、彼がとった行動とは…！！痛快エンタメ小説！！相変わらずテンポがいい、とても楽しませてくれる作品でした！！2014/11/22
