講談社文庫
検察捜査

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 373p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062635462
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

横浜の閑静な高級住宅街で、大物弁護士・西垣文雄が惨殺された。横浜地検の美人検察官・岩崎紀美子は、捜査を進めるほど、事件の裏に大きな闇を感じる。日弁連と検察庁、警察庁そして県警の確執…。現役弁護士作家が法曹界のタブーを鋭くえぐった、第40回江戸川乱歩賞受賞の傑作リーガル・サスペンス。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ALATA

76
HEROを見ていてそういえばこれがあったなぁと再読。内容はすっかり忘れていてリーガルサスペンスというものに初めて触れた感覚が蘇る。女性検察官、岩崎紀美子が先輩弁護士の死の真相に挑む。日弁連と検察機構の軋轢の中で孤軍奮闘する姿がいい感じです。法曹界、組織の葛藤が描かれていて興味深かった。大掛かりな仕掛けは無いものの社会派ミステリーとしては十分★3※「伊藤くん、あなたのおかげよ」事務官の頭を軽くたたく。脳内イメージは吉田羊でした(^^♪2023/08/19

BlueBerry

65
操り人形が、やがて一人で動き出す」みたいな感じの内容だった。コンパクトに纏まっていて良かったと思います。序盤○中盤◎ラスト◎総合◎2014/06/06

Rin

63
[借本]年々減っていく新人検察官。そこから始まった物語は、ひとつの殺人事件をきっかけに不穏な空気を帯びていった。検察官が抱える事件の多さ。彼らが無罪判決を受けることの意味。司法のバランスと、それぞれが抱えている内部の闇。事件の捜査が進むごとに暴かれていく、様々な確執や欲望。最後には私も騙されていた気づき驚きもあった。信念というか執念は恐ろしいし、自分が正義と信じているからこそでも、越えてはいけない一線がある。検察界が少しずつ変わるといいな。なにより法曹界のことが、詳しく知れて良かったです。2017/07/07

タックン

59
再読。20年くらい前の江戸川乱歩賞受賞のリーガルサスペンス。当時の法曹界の問題(検察官の人手不足)とかを題材に検察と弁護士と警察の確執を鋭くついていて難しいけど面白い。そして司法改革(司法試験の合格者アップ)した現代でもそのまま問題が残ってるって新聞の記事を見たので先見の明があったなと感慨深い。そして美人の新人検察官の活躍が(半沢直樹)みたいで格好いい。続編の新作が出たので北川景子あたりでドラマか映画やったらいいかも?事務官とのコンビもいい。お勧めの1冊。2014/01/05

セウテス

55
リーガルサスペンスは、通常検事が犯人の隠している真相などを解き明かしてゆく、又は無実を訴える被告人を護り、事件の証明をして行く弁護士の姿が、裁判を通して描かれるものです。しかし、この作品は日本の法曹界が抱える問題点を指摘し、そこに派生する恐れの在る闇に集点を当てています。よって裁判シーンは無く、検事の人材不足や弁護士の過多による利益の弁護を優先せざるを得ない現状など、知らない事ばかりで驚きもあった。弁護士作家ならではの作品と言えますが、主人公の女性検事の心象が掴みにくく、ミステリとしては今一つと感じる。2015/06/21

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/571088
  • ご注意事項