内容説明
その新聞広告を見つけたのは、ローカル列車の車内でだった。「潜水夫募集。スキューバダイビングのできる屈強な男性求む。委細面談」無職になって一カ月。汽車を降りた僕の仕事は、竜宮城捜しだった…。いまとは違う、本当の自分と巡り逢う旅へ。読む人の心を癒し涵養してくれる、文庫特別書下ろし長編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たくのみ
10
何を聞かれてもまず「いいえ」と答える私、竜宮城を探す「鵜が島太郎」という老人、そこで働く謎の女・美枝子。とんちんかんで、色っぽくて、不思議で、ユーモラス。スキューバの結ぶ絆、おとぎ話の夢物語が、膨らんで、色づいて、色あせて、しぼむ。このふしぎな名前の海藻を、ぜひ水族館で探してみよう。2015/01/25
kinshirinshi
1
「すべては戻れない場所への旅だ。竜宮ばかりが特別ではない。…きみは亀は信じないくせに竜宮だけは信じたがるんだ」ーー自称「浦島太郎」で、海の底に今でも竜宮があると信じているおじいさんと、彼に雇われて竜宮を探す潜水夫の青年、そして不思議な魅力を持つ若い女性の物語。設定は面白いが、話はいまいち盛り上がらなかった。薄井ゆうじさんの本は着想が独特で、いつも読み始めはわくわくするのだが、話の終わらせ方に個人的に納得できないものが多い。でもその想像力やイメージの豊かさには脱帽だ。読んで損はないと思う。2019/12/20
みしぇる
1
浦島太郎をベースにした話。 存在はあり得ない人物がいうことがまとも、論理的なので、現実味を持つのかな。前半は楽しかったのに、終盤はなんか疲れた。
sei7
1
最低!最悪!2016/05/08
あいちょ。
1
後味悪い…。2009/07/10