内容説明
幕藩体制が整う寛永時代までは、江戸城大広間は大名みずからが命運をかけてたたかう戦場でもあった。現代日本の政治風土をつくった江戸時代初期の権力抗争を、熊本藩細川忠興・忠利父子の残した膨大な往復書簡から解読する歴史ノンフィクション。『江戸お留守居役の日記』の気鋭の歴史学者が放つ第2弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
フク
5
忠興は武断派のイメージが先立つが、なかなかどうして立ち回りがうまい。なんだかんだで幽斎の子らしい。 そして忠利は輪をかけたように気がきく。2018/01/26
トメ
0
筆まめと言われた細川忠興とその跡を継いだ忠利の書簡を通して当時の江戸幕府の内状を時系列に沿って解説した本。非常に読みやすいのと、細川家が徳川の世で残るためにどうしたらいいかという忠興の思いと、忠利の父を思う気持ちがそこかしこにあって読んで良かったなぁと。あと、伊達政宗のエピソードのところはさすが伊達さん…と思いました。ホントに忠興さんに「キツネついてんじゃね?」って言われてたとは。細川親子の書簡を通してなので、当然細川親子の最期までの江戸幕府の流れです。幼少家綱に忠興がかけた言葉が心に残りました。2013/09/17