内容説明
六世紀も終わりに近づいたころの大和では、神祇派の大連物部守屋と崇仏派の大臣蘇我馬子の二人が敏達大王を中心にして対峙していた。武勇の氏族の長たる守屋は、年長で知謀に長けた馬子と話すとつい興奮し、本音を吐いてしまう恨みがあった。二人の対決は次第に熱を帯びていく。雄大な古代史ロマンの巨篇。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
レアル
63
物部守屋の視点で進む物語。父尾輿の時から蘇我氏との対立があったが、代が変わり益々激化してきている。同族結婚を望む物部氏には跡継ぎが少ない。一方蘇我氏は娘を大王に嫁がせることにより子がたくさん生まれ、大王との結びつきを強化している。饒速日命を祖先とする老舗氏族物部氏はかつての栄華を懐かしみながらも、新興豪族蘇我氏が勢力を伸ばし始めてきた事に憂いを感じている。戦いの結末は知っている。しかし物語の行方は如何に?下巻へ。2018/01/11
はらぺこ
23
慣れるまで人物関係がややこしい。途中まで登場人物略系図ってのが巻末に載ってる事に気づかなかったのでは巻頭に載せてほしかった。 まだ下巻が丸々残ってる。物部守屋の魅力が全く分からず読んでても正直つまらない。もう下巻はメンドイから読みたくないけど面白くなる事を願って最後まで読んでみます。2018/10/17
いいほんさがそ@蔵書の再整理中【0.00%完了】
17
**天皇小説・敏達天皇(びだつてんのう)・物部氏VS蘇我氏・上巻**感想は下巻でまとめます。2014/03/17
RASCAL
7
黒岩さんの歴史小説も、卑弥呼、ヤマトタケル、神宮皇后、雄略天皇、継体天皇と読んで、やっと6世紀の後半、物部守屋まできました。継体天皇擁立では共闘した蘇我・物部が一転権力抗争に突入、歴史って面白いです。上巻はまださわりの部分、クライマックスは下巻ですが、歴史の結末は中学生でも知っている。歴史上の敗者を主人公にした小説、負けっぷりがどのように書かれているか、黒岩流の敗者の美学を楽しみに、下巻を読むことにします。2013/01/09
kiiseegen
6
争いに敗れる守屋の視点で物語が進む。気が重い・・・。2021/01/20