大衆文学館<br> 枯草の根・炎に絵を

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大衆文学館
枯草の根・炎に絵を

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  • サイズ 文庫判/ページ数 618p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784062620871
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

乱歩賞受賞の処女長編でありながら、中国人名探偵陶展文の活躍を、清新かつ簡潔で乾いた文体、独得のユーモア、優しく成熟した人間認識で描き、大人の風格を漂わせる『枯草の根』。余命いくばくもない異母兄の依頼で始めた父親の汚名晴らしに、産業スパイやドンデン返しを織りまぜて、完全犯罪を明らかにする、爽やかな『炎に絵を』。人間と人間の織りなす綾で読者を魅了する長編傑作推理二編。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

geshi

26
『枯草の根』探偵役である陶展文が市井の人であることに徹していて、殺人が起こっても捜査に行かない(行けない)普通さ。外しだと思っていたストーリー展開に伏線を張り、心理的手掛かりを重ねていく所とかなかなかテクニカル。題名の意味がラストで哀しく立ち上がる。『炎に絵を』中盤までの過去掘り起こしが長く感じたが、終盤での虚飾が剥がれる落差を感じるための前フリだと分かると効果的。殺人事件と全く関係ない産業スパイの話が構造的に真相と二重合わせになるのが小説としてうまいなぁ。2018/11/11

Tanaka9999

3
「枯草の根」と「炎に絵を」の2編。「枯草の根」は別の本で既読。ほぼ覚えていた。しかしタイトルの由来となった言葉は覚えていなかった。筋を覚えて読むと緻密な筋立てに関心。「炎に絵を」は嫂に仕組まれた戦前の横領事件の謎を追ううちに、他の事件にも巻き込まれる。結局嫂の完全犯罪に巻き込まれていたという。でも主人公の思いが最後までやさしいことに安堵。 2018/11/04

Kei

0
『炎に絵を」の伏線の回収が見事(春本等、当初。違和感があったところ)。『枯草の根」、処女長編と思えない完成度の高さ、陶展文シリーズ読みたくなる。2024/03/20

e dsks

0
「枯草の根」のみ読了。 2022/12/11

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