内容説明
四十の賀を迎えた源氏のもとに兄朱雀院の愛娘・女三の宮が降嫁し、思わぬ波乱の幕が開く。紫の上は苦悩の末に発病、女三の宮を垣間見た柏木は恋慕をつのらせ密通、不義は源氏に露見する。それぞれの苦しみを抱えた男女が織りなす圧巻の心理ドラマ。
目次
若菜・上
若菜・下
著者等紹介
瀬戸内寂聴[セトウチジャクチョウ]
1922年、徳島市に生まれる。東京女子大学卒業。1957年、「女子大生・曲愛玲」で新潮社同人雑誌賞を受賞。1963年、「夏の終り」で女流文学賞を受賞。1973年、中尊寺で得度受戒。法名、寂聴。1992年、「花に問え」で谷崎潤一郎賞を受賞。1996年、「白道」で芸術選奨文部大臣賞を受賞。1997年、文化功労者に選ばれる。1998年、放送文化賞受賞、「源氏物語」現代語訳(全10巻)完結。2001年1月、「瀬戸内寂聴全集」(全20巻)を刊行開始。11月、「場所」で野間文芸賞を受賞
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感想・レビュー
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よもぎ
3
巻末の瀬戸内寂聴さんによる解説『源氏のしおり』が毎回わかりやすい。この部分だけまとめたものを読みたいと思った。やっと若菜下まで読み終わった。2024/02/21
サガン。
0
この巻もなかなかの波乱でしたね。光源氏は相変わらずなところもありますが。2023/02/03
aqua9209
0
紫式部渾身の若菜上下。5帖で「雀が逃げた」と末広の髪を揺らせながら真っ赤な顔をして泣いていた10歳の若紫の30数年後が無常。源氏の栄華も陰りが...まさしく「平家物語」の「諸行無常」。ここまで頑張って!?読んできた源氏物語、何故かこれ以降、読む気力が失せてしまいました。しばらくお休み。2020/05/01