内容説明
関西人は声が大きいのではない。声が高いのである。関西人は関西弁を変えようとしないのではない。変えられないのである―。音韻、文法、語彙。標準語とは異なる独自の体系を持つ関西弁。北大の人気教師がユーモアを交えて綴る、関西弁の教科書。
目次
第1講 関西弁との出会い
第2講 二〇〇〇万人の関西弁
第3講 関西弁の音声学
第4講 関西弁の統語論
第5講 関西弁のボキャブラリー
第6講 関西弁の歴史
第7講 いくつもの日本語
著者等紹介
山下好孝[ヤマシタヨシタカ]
1956年京都府生まれ。神戸市外国語大学大学院外国語学研究科(イスパニア語学)修士課程修了。現在、北海道大学留学生センター助教授。専門はスペイン語学、関西弁学、日本語教育
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感想・レビュー
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明智紫苑
5
言葉って難しいな。もちろん、外国語や他地方の方言だけではない。私が住んでいる北海道の言葉だって、世代差などがあるし、自分とは違う言葉遣いの人相手に戸惑う事態は少なくない。2017/12/14
ソーシャ
2
関西弁を「外国語として」分析した本。動詞のイントネーション変化の法則などが詳しく分析されています。日本語学の知識がないと少し難しい部分もありますが、日本語学がどんなものか知りたい人にもいいかもしれません。2012/08/30
katashin86
1
自分は普段から、四国の言葉なのか京都の言葉なのか大阪の言葉なのかよくわからない、えせ関西弁を話している。この本によると、四国と関西はアクセント体系が同じらしく、適当な語尾でもなんとなく違和感なしに話せるのはそういうわけなのだろう。 方言・訛りではなく、ひとつの言語として関西弁を勉強できる本。2016/11/17
むっくん
1
やや専門的だが、方言を扱った書籍の中では読みやすく。速読で。 2004年刊行で例文は古いから今の学生には内容が伝わりにくいかもしれないが、特に関西人にとっては身近な例文で学べる言語学入門書。 文学部志望の高校生はななめ読みをしてもいいかも。2016/12/09
Hideki
1
「外国語としての関西弁」講義。なかなか面白い本。前半の音声学の部分は、文章で読んでも、イントネーションの実際の差異が具体的にイメージしづらく難解。講義を書籍化する限界かも。私自身、関西出身者で、在京10年超で、今や何が正統な関西イントネーションだか、分からなくなってきているので、余計に混乱した。2015/09/23
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