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講談社選書メチエ
文明史のなかの明治憲法―この国のかたちと西洋体験

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  • サイズ B6判/ページ数 234p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062582865
  • NDC分類 323.13
  • Cコード C0321

出版社内容情報

<国家のかたち>はこうして描かれた

「噫憲法よ汝已に生まれたり」国の内外で識者から迎え入れられた明治憲法。ウエスタンインパクトとナショナリズムの19世紀、木戸、大久保、伊藤、山県らが西洋体験をもとに描いた<この国のかたち>とは? 日本型立憲国家が誕生するまでのドラマを描く。

序 章 西洋体験としての明治憲法成立史
第1章 岩倉使節団の憲法体験――万国公法から憲法へ
第2章 伊藤博文の滞欧憲法調査――憲法から国制へ
第3章 山県有朋の欧米巡遊――もうひとつの「憲法」調査
終 章 外から見た明治憲法


瀧井 一博[タキイ カズヒロ]
著・文・その他

内容説明

「噫憲法よ汝已に生まれたり」国の内外で識者から迎え入れられた明治憲法。ウエスタンインパクトとナショナリズムの一九世紀、木戸、大久保、伊藤、山県らが西洋体験をもとに描いた「この国のかたち」とは?日本型立憲国家が誕生するまでのドラマを描く。

目次

序章 西洋体験としての明治憲法成立史
第1章 岩倉使節団の憲法体験―万国公法から憲法へ(旅立ち;珍道中 ほか)
第2章 伊藤博文の滞欧憲法調査―憲法から国制へ(伊藤の再渡欧―明治一四年の政変;ベルリンの憂鬱―議会制度への暗雲 ほか)
第3章 山県有朋の欧米巡遊―もうひとつの「憲法」調査(明治憲法が成立したとき;山県有朋の欧州視察 ほか)
終章 外から見た明治憲法

著者等紹介

滝井一博[タキイカズヒロ]
1967年福岡県生まれ。京都大学法学部卒業後、同大学大学院法学研究科博士後期課程修了。博士(法学)。京都大学人文科学研究所助手を経て、現在、神戸商科大学助教授。専攻は比較法史、国制史
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゲオルギオ・ハーン

26
明治憲法を作成するために西洋へ向かった伊藤、山縣、木戸、大久保たち。彼らが西洋列強の重要人物たちから学んだことをそれぞれの視点でまとめている。ビスマルクからは万国公法に全幅の信頼を寄せていたところで、所詮は列強が自分たちに不利となれば参照されず、軍事力が重要になるという指摘が衝撃的だったかと思う。西洋列強と外交していくことの駆け引きの困難さは従来の比ではなく、新たな価値観にぶつかった瞬間でもあったと思う。西欧人の目は冷ややかなもので英人のアンソンは立憲政治の次は政党政治へ進むことは不可避であると見抜く。2023/09/14

かんがく

12
国民統合のための憲法。岩倉使節団後の木戸と大久保、十四年政変後の伊藤と山県、この4人の憲法構想を比較。特に先進国との関連性が重視されていて面白い。憲法への求心力(伊藤)と憲法からの遠心力(山県)の対立という観点が重要。2020/06/22

Tomoichi

8
明治憲法が改正され成立したのが現憲法である。しかしながら唯物論的歴史観により否定的にしか評価されていない明治憲法を文明史文脈で成立過程を紐解いた一冊。本書の中で紹介されている通り、当時欧米に於ける民主主義や立憲制が混乱期にありその中で如何に日本のConstitution[この国のかたち]を成立せしめたか、イデオロギーから離れて明治憲法を再評価する必要があるのではないだろうか。2013/11/17

figaro

3
日本国そのものといってもよい岩倉使節団が、欧米をどのように見たかという視点から書き始めているが、日本と欧米とのあまりの懸隔に「もうだめだ」といった大久保がドイツでビスマルクと会い、漸進主義に活路を見出したという逸話は使節団の雰囲気をよく伝えている。明治憲法の制定にこぎつくまでには、伊藤は、憲法の法文よりも、その背後にある精神や組織の重要性に気づき、憲法義解をもって、うわべを繕うものであれ、日本の歴史と西洋の立憲主義とのバランスを目指した。終章には、知の巨人たちの知見を素直に仰ぐ、初々しい日本の姿があった。2020/03/30

わがまま娘

1
伊藤博文、逆転人生2022/07/27

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