ブルーバックス<br> 世界を動かす技術思考―要素からシステムへ

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ブルーバックス
世界を動かす技術思考―要素からシステムへ

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  • サイズ 新書判/ページ数 206p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784062579186
  • NDC分類 509.6
  • Cコード C0250

出版社内容情報

技術立国日本がふたたび世界を制するためには、「ものづくり精神」からの脱却と、要素から全体を見渡すシステム的発想の強化しかない技術立国ニッポンの復活の鍵は「ものづくり精神」からの脱却しかない!
かつて日本は「技術立国」と称され、世界中から注目を浴びていた。ところが日本の技術文化の象徴である「ものづくり」に足を引っ張られる形で世界が推し進めるシステム化に乗り遅れてしまった。いったい、日本の科学技術はかつてのように世界を制することができるのだろうか?
その鍵を握るのが「システム科学技術」だ。「ものづくり」に固執するのではなく、「要素」と「目的」を「適切に結び付ける」柔軟な発想力に日本の未来がかかっている。

序章 システムの時代
1章 システムはネットワークからはじまった
エジソンは最初のシステム工学者/再生可能エネルギーとネットワークの課題/サプライチェーン/ネットワークの光と影
第2章 プロダクトシステムとプロセスシステム
規格化はシステム化の前提/規格化で勝負がついた半導体露光装置/ボーイング777開発におけるコンカレント・エンジニアリングの成功/意思決定のシステム
第3章 システムに関する科学と技術の歩み
システム化は太古から人類のテーマであった/システム科学とシステム工学/技術システムから技術社会システムへ
第4章 進化するシステム
部品化するシステム/医療機器の性能は医療システムで決まる/制御のシステム化
第5章 日本の問題
巨人IBMの変身とものづくり基本法の制定/ものづくり路線がもたらしたシステム化の遅れ/技術社会システムの構築に向けて


木村 英紀[キムラ ヒデノリ]
著・文・その他/編集

内容説明

かつて日本は「技術立国」と称され、世界中から注目を浴びていた。ところが日本の技術文化の象徴である「ものづくり」に足を引っ張られる形で世界が推し進めるシステム化に乗り遅れた。日本の科学技術はかつてのように世界を制することができるのだろうか?その鍵を握るのが「システム科学技術」だ。「ものづくり」に固執するのではなく、「目的」と「機能要素」を「適切に結び付ける」柔軟な発想力に日本の未来がかかっている。

目次

序章 システムの時代(システムの時代;システムとは何か ほか)
第1章 システムはネットワークから始まった(エジソンは最初のシステム工学者;再生可能エネルギーとネットワークの課題 ほか)
第2章 プロダクトシステムとプロセスシステム―車の両輪(規格化はシステム化の前提;規格化で勝負がついた半導体露光装置 ほか)
第3章 システムに関する科学と技術の歩み(システム化は太古から人類のテーマであった;システム科学とシステム工学 ほか) 
第4章 進化するシステム(部品化するシステム―ICの場合;医療機器の性能は医療システム全体で評価される ほか)
第5章 日本の問題(巨人IBMの変身とものづくり基本法の制定―アメリカと日本の違い;ものづくり路線がもたらしたシステム化の遅れ ほか)

著者等紹介

木村英紀[キムラヒデノリ]
1970年、東京大学大学院博士課程修了(工学博士)。大阪大学、東京大学教授、2002年より理化学研究所勤務、同BSI/トヨタ連携センター長等を経て、早稲田大学招聘研究教授。国際自動制御連盟から制御工学最高のGiorgio Quazza Medal受賞。2009~2015年、JST‐CRDS上席フェロー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

calaf

13
システムとは何か、その重要性は?そして日本の状況は?という疑問に答えてくれる本。日本では「ものづくり」が重要と言われ続けているが、もちろんそういう個々の要素の重要性はあるものの、それは既に世界最高水準にあるものも多い。一方、それを組み合わせる「システム」という考え方が浸透しておらず、その重要性も軽視されている。。。というのがこの本の主張。なるほどねぇ...という感じでした。2017/07/04

オザマチ

13
部品・要素レベルの製品作りを越えたシステム化の話。規格の標準化に携わる必要性や、社会の要求に対して経営者がアンテナを張ることも必要。2015/07/17

しゅわっち

9
日本は、システム構築後進国である。日本でシステムがうまくできた例は、使う立場で作ったように感じた。コマツとトヨタの作ったシステムは、作る側で成功した珍しいシステムに感じた。やはり、システムは、一神教の教えが馴染みやすく、八百万の国には、統一した考えが浸透しにくいように感じます。第2次世界大戦のとき日本は、違う種類の潜水艦を作った。アメリカは、同じ潜水艦を作った。個人的に宗教による価値観の影響はあると思います。、2019/02/27

たー

9
最終章以外は目新しいことは書いてなかった。2015/07/13

Lila Eule

5
プロダクト単体に固執してプロセスのスコープを吟味せず、的はずれの性能に自己満足して社会経済から遊離して漂い始めた技術者と学者と技官が多かったのか?日本の弱点は技術の実戦投入の実証吟味、兵站、運用の科学的立案が劣っていることは知っていた筈ではなかったのだろうか?と思ってしまう。2015/06/18

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