内容説明
古代エジプトの魅力にとりつかれた著者は、第一線で遺跡を掘りつづけ、電磁波を利用した地下レーダーシステムで大ピラミッド内に未知の空間を発見、その業績は世界的に評価された。現場にいる者だけが知ることのできる事実から投げかける「ピラミッドはほんとうに墓だったのか」「なぜミイラはつくられたのか」などのさまざまな疑問。もっともらしい定説に嘘を見つけ、古代エジプトの謎に迫った、わかりやすい五千年の興亡史。
目次
開講にあたって―ナイル川が育んだエジプト
先王朝時代・初期王朝時代(埋葬が語る先王朝時代;二人の神、ホルスとセトの争い;なぜミイラをつくったのか)
古王国時代・第一中間期(ピラミッドは墓なのか;ピラミッド時代の幕開け;五つのピラミッドをつくった王 ほか)
中王国時代・第二中間期(上エジプトに花開く王朝)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
れじーな
1
語り口調はテレビで見る教授そのままで、脳内で声が再生されます。講義録だけあって、お勉強の本なのですが、分かりやすく説明されています。今はまた時代が下っているので、新しい発見もあり、今では鵜呑みにできない内容もあるかも知れませんが、それでも説得力があり、そうかも、と思えるものばかりでした。80年代にクフ王のピラミッドの奥にスコープを入れる、という番組を見たのを覚えているのですが、それも教授だったとは思わず、嬉しくなりました。2019/08/18
m
1
古代エジプト大好きです。吉村作治さんは権威のある方なので、情報も信頼して鵜呑みに出来ますね(笑)ただ、本自体がかなり古いので最新の情報は含まれていないのが寂しいところです。2011/05/24
せさみ
1
全くの専門外だったけど、友達に「これ、エジプト行きたくなるから読んでみて!」といわれて読んでみました。すっごい読みやすくて、エジプトのことをあまり知らない人でも楽しく読めます!でもあたしはエジプトに行きたくはならなかったけどw2011/06/11
naoto
1
読み応えあり。下巻楽しみ。2009/02/22
えいた5
0
実際に発掘に携わっている立場で書かれる内容は、臨場感があり、仮説としての持論も多く語られているとはいえ、古代エジプトのベース知識を得る上では良書。吉村氏は、ピラミッドは王の墓ではなく疑似来世空間との持論をお持ちだ。たとえそうだとしても、王の死後に配慮した施設ということでは王のミイラとどこかで繋がっているに違いなく、同じようなものだと思うがいかがだろうか?2017/01/21