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講談社+α文庫
あなたが子どもだったころ―こころの原風景

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  • サイズ 文庫判/ページ数 317p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784062560948
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0111

内容説明

子どもが死にたいと思うとき、嘘をつくとき、学校へ行きたくないとき、自分の世界に閉じこもるとき、思想に目覚めるとき―など、心の専門家と、各界を代表する10人との対話から浮かびあがる、人間の心の影、そして心の成長。誰もが弱さ、迷い、悩みをのりこえて、だんだん自分になっていく。

目次

鶴見俊輔さんと…子どもが死にたいと思うとき
田辺聖子さんと…子どもが嘘をつくとき
谷川俊太郎さんと…子どもが学校へ行きたくないとき
武満徹さんと…子どもが親から離れて暮らすとき
竹宮恵子さんと…子どもが自分の世界に閉じこもるとき
井上ひさしさんと…子どもが思想に目覚めるとき
司修さんと…子どもが母親を思うとき
日高敏隆さんと…子どもが個性をのばすとき
庄野英二さんと…子どもが兄弟を意識するとき
大庭みな子さんと…子どもが孤独を生きるとき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ほりん

39
河合隼雄の対談集。対談の相手は、田辺聖子、谷川俊太郎、武満徹、竹宮惠子、井上ひさし、司修など。子どもの頃の思い出には、とても楽しかったものもあるが、凍りつくような恐さとか、身が縮むような恥ずかしさのような、暗く辛い思い出もある。読んでいるうちに自分の中の色々な思いが動き出すような気がした。司修氏が亡くなった母に対して「自分が曲げられていたという思いは、実は自分が曲げていたんだ」と語っていたのが心に残った。2017/04/17

佐島楓

20
対談集。田辺聖子さんや竹宮恵子さんなど、さまざまな分野で活躍なさっている方々とのお話。司修さんの「母親があることによって、自分がいつも歪められていたみたいなことが、亡くなった瞬間に、むしろ逆だったのではないかという思いがした」という言葉が印象的だった。「むしろ、ぼくのほうが母親を歪めていた」・・・。こんなふうに悔やみたくないなと思うばかり。自分を赦して生きていくしかないなと感じた。2012/12/21

roughfractus02

11
10人の芸術家と臨床家の対談集である本書は、親、学校、社会との関係で生じる葛藤や矛盾を生きる子ども時代を思い出す行為に重点が置かれる。著者は、母との戦いに子ども時代を賭けた対談者の語りを「さわやか」と形容し、記憶を語ることも含めた仮面(ペルソナ)を与える。一方、悪さをしたり嘘をついた経験を語る者には、善悪や真偽の補償関係を作る物語が必要だった点を再確認させる。が、ピアノのない家庭に育ち隣家のピアノを弾きに行く作曲家の逸話に、著者はセレンディピティを感じたようだ。隣家は一度もその子を拒まなかったからである。2023/01/05

Yuko

10
対談の形をとっているが一種のカウンセリングのように感じた。 子どもの頃の原風景や、父、母、兄弟との思い出が語られる。幾人かは戦争や学生運動などの時代だったこともあろうが、ほとんど学校に行っていないはみ出しもの(はみ出す勇気すら持てなかった者の敬意の念を込めて)が、各界をリードする突出した人物になっていることが興味深い。 2020/02/08

takakomama

5
著者が10人の著名人の子どもの頃の話を聞く対談。壮絶な話も多く、ゲストの親の年代が明治や大正で、現代とは価値観や生活、制度が違います。親は反面教師にしかなれないのかしら。子供の頃の環境の影響は大きいと改めて感じます。人生の師となるような人との出会ったり、好きなことを見つけられると、幸せですね。30年前のゲストのみなさんの写真が若いです。相手の話を聞き出す、著者の会話術を見習いたいです。2020/04/26

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