内容説明
ジャズはフォービート、ジャズはテーマ、ジャズはメロディ。いわゆる「名盤」や「ジャズ発展史」にとらわれることなく、自信をもって好きなジャズを聴こう。独特のジャズ論をひっさげて登場した寺島靖国が、一ファンとして、ジャズ喫茶店主として、ジャズに対する思いのたけを綴った名著。新エッセイ入りカラー口絵、アルバム索引を増補。
目次
第1章 ジャズはミエで聴け
第2章 フォービートよ永遠なれ
第3章 レコード・コレクションの楽しみ
第4章 嗚呼!「メグ」20年
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
isao_key
3
敬愛するジャズ評論家寺島靖国御大の初の批評集。氏の書くライナーはジャズを聴く喜びに満ちていて大好きである。ただこの本は若さのせいか文が硬い。生真面目な評論が多く氏の良さが出されていない。しかしなるほどと思わせる文もある。「わかりにくい文章は、読者の敵だ。会話は聞き返せるが、文章は一方通行だから気配りが必要だ。世の中に難しい言葉を使わなければねないことなど、ない。みな背伸びしたり、格好をつけているだけだ。内容以前に文体意識が出たら負けなのだ。ジャズでもまったく同じである。」文章もジャズも分かりやすさが一番。2012/08/29
Ichiro Toda
2
Jazzのレビューだったり、エッセイだったりが集められている。Jazzを楽しもうというより味わおうという種類の本で、気軽にJazzを楽しもうと思って入門書として読むと少し的外れに感じる。こういう音楽の聞き方でJazzを楽しめるならそれでもいいかなと思うが、全体的に求道者としてのJazzリスナー向けという感じが拭えない。音楽を聞き、なにが良いかについて絶対的な正解はないのだし、音質についても人の好みがある。一人の批評家がこういうものを好むという程度に読み、自由にその幅を広げられたらいいと強く思った。2013/02/27
蒸着ヒートジョーカー
1
おれはメタルの畑にいた。その畑でも、コレ本当にイイと思って聞いてんの?というようなウンコレコードを、ハハーと有り難がって三顧の礼を持って聞いてる輩がいた。ジャズの畑でも似たようなことがアルンダナー。まあ感じ方とか好みは人それぞれだし、この寺島さんが言ってる事が全部正しいとはまるで思わないが、メタルでもジャズでも何でも、この御大の演奏だからイイに決まってるとか最高だぜとか、そういうのはナシにした方がいいと思いますハイ。心では思ってるハズ。あれ?って。2016/01/13
esawak
1
あまりに閉鎖的。新参立ち入り禁止。うかうかとjazz界に入ろうものなら後ろからライフルで撃たれる。そんな世界。2008/08/27